11 第24回行動モデル夏の学校2025 [ Behavior Modeling ]


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第24回行動モデル夏の学校2025は、対面形式を基本としながらZoomを併用したハイブリッド形式にて、2025年9月22~24日にかけて行われました。

このセミナーでは、ネットワーク上の選択理論の基礎となる行動モデルとフローモデルの講義を下敷きに、スマートフォンによるプローブパーソンデータを用いたプログラミングスタディにチームで取り組みます。都市計画や交通計画、土木計画における立地選択、目的地選択、経路選択、交通手段選択などの様々な需要予測の中での位置づけと事例紹介を行ったうえで、道路空間の再配分や観光、中心市街地再生、マーケティングなどへの応用と、プローブパーソン調査などの新たな行動調査とデータプラットフォーム手法についての最新事例を学びました。以下にその内容をまとめます。

The special seminar was held during this summer (Sep. 2025). This series of 3 days lectures and exercises will be an insight in Model Estimation. This annual event has been held since 2002 and this is the 24th time. Outstanding researchers showed the case studies on demand estimations of location choice, route choice, and transportation mode choice used in the fields of: Civil planning, Urban planning, and Transportation planning. We learned the brand-new methods of individual behavior survey like Probe Person, and thought about how to apply it practically in real world such as: Redistribution of Road Usage, Tourism Planning, Renewal of City Central Area, and Marketing optimization.


招待講義 Invited lectures /日本語講義 Japanese Lectures / 英語講義 English Lectures / BinN Awards Ceremony / 演習 Group work / 表彰 Award


招待講義 Invited Lecture


Mogens Fosgerau (University of Copenhagen)
Route choice models- From recursive logit to perturbed utility

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藤原章正 (広島大)
私と行動モデル

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日本語講義 Japanese Lecture


佐々木邦明(早稲田大)
行動モデルの基礎:推定の方法

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柳沼秀樹(東京理科大)
行動モデルの応用:応用的推定の発展

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井料隆雅(東北大)
ネットワークモデルへの展開:均衡の概念

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中西航(金沢大)
ベイズ統計の導入と行動モデル

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英語講義 English Lecture


Jana Arnab(IITB)
Behavior Modeling

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Junji Urata (UTokyo)
Statistical Estimation with Machine Learning

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Takao Dantsuji (Waseda University)
Simulation and optimization

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Risa Kobayashi (UTokyo)
Beyond Travel Behavior Model using the location choice problem

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BinN Awards Ceremony


Makoto Chikaraishi (Hiroshima University)


演習 Group work


課題:行動モデル推定
プローブパーソンデータ(ロケーションデータ、ウェブダイアリー)・土地利用データ・交通ネットワークデータを用いて、離散選択モデルをはじめとした行動モデルの構築と推定をグループごとに行い、成果を発表しました。



01.個人A   slide

発表概要:私たちのグループは、ホークス過程を用いて豊洲地域における、人々の外出行動の特性を「週末集中型」や「安定多数派」など4つのクラスターに分類した 。さらに、NestGNNというAIモデルで交通手段間の隠れた関係性を分析し、行動クラスターや年齢などの属性によって、交通手段の選び方や好みが大きく異なることを可視化し、明らかにした 。

感想:他のチームとは異なり、事前の交流なしで本番に臨みましたが、初対面とは思えないほど温かい雰囲気の中、すぐに打ち解け、スムーズに協業できました。メンバーの専門性が多岐にわたっていたことが大きな強みとなり、それぞれの知見を掛け合わせることで相乗効果が生まれ、一人では決して到達できない成果に繋がったと感じています。



02.IITB   slide

Summary:the comparison highlights that while Tokyo’s walkability depends on enhancing comfort and aesthetic appeal, Mumbai’s priority lies in strengthening basic pedestrian infrastructure to ensure a safer and more accessible walking environment.

Comment:It was noted that the urban perception ratings in the Global Streetscape Database are derived from a pre-trained model, where the representation and number of Japanese participants are not clearly documented. This limitation may influence the cultural alignment of perception scores and potentially affect the overall results when applied to the Tokyo context. Additionally, a route choice model can be developed to identify established walking preferences and behavioral patterns among pedestrians. By integrating spatial and perceptual variables—such as land use, connectivity, and visual comfort—the model can provide deeper insights into how individuals choose specific walking paths. This approach would help validate and refine perception-based findings, offering a more context-sensitive understanding of pedestrian behavior across diverse urban environments.



03.愛媛大   slide

発表概要:天気予報と実際の天気に違いがある日などの天気の情報によって、その日の通勤・通学の交通手段選択にどのような影響を与えるのかを多項ロジットモデルで分析しました。

感想:私たちのグループでは、モデル分析が基礎集計の結果と異なっており、モデルがうまくまわりませんでした。発想としては、おもしろいのではないかと思ったので、また挑戦したいです。



04.広島大A   slide

発表概要:

感想:



05.広島大B   slide

発表概要:

感想:



06.金沢大   slide

発表概要:個人属性に基づく飲食店選択行動を,交互作用項を考慮したMNLでモデル化することを試みました.データには豊洲PPデータや食べログから取得した東京23区内の飲食店情報を使用しました.クロス集計では,性別と価格帯・口コミ件数,家族構成と駅からの距離などに相関があることを発見しました.しかし,選択肢数が多すぎたため最終的な推定には至らず,悔しい結果となりました.

感想:今回はB4が2人,M1が1人,M2が3人の体制で参加させていただきました.M2の方々にはサポートに入っていただき,B4・M1が主体となって活動を行いました.行動モデルにおける基礎や応用,基調講演等,大変勉強になり有意義な時間を過ごさせていただきました.ワークショップでは,推定が回らず,悔しい結果となりましたが,原因を分析し資料に反映したので,今後,飲食店選択を扱うグループの参考になればと思っております.



07.東北大   slide

発表概要:生成AIが未来の交通手段選択を変える可能性を探るため、AI活用とAI従順の2つのシナリオを比較しました。AIの表形式出力によって後悔を避ける行動を促すと仮定した後悔最小化モデル(RRM)は、従来の効用最大化モデル(RUM)とは異なる推定結果が見られました。また、この行動モデル的な予測とLLMによる予測にも差があることが示され、AIの影響によって人々の手段選択が変わる可能性を示唆しました。

感想:身近なテーマを設定し推定するところまで辿り着けたが、深い考察や政策分析まで辿り着けんなかったところが悔しいポイントでした。今回の経験を今後の研究活動に生かし、他の班のようにこれまでの知識を組み合わせた独創的な発想ができるように成長していきたいです。運営の方々や先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。



08.熊本大学   slide

発表概要:目的地までの高低差に着目して徒歩・自転車による移動の選択にどのような影響を及ぼしているかの分析を行いました。松山と横浜のPPデータを用い、二項ロジットモデルによって推定を行い、目的地までの距離、移動時間、傾斜が長いほど徒歩・自転車を選びやすいという結果を得ました。

感想:今回は3人という少ない人数での参加でしたが、エスキスや先生方のアドバイスによりなんとか終えることが出来ました。来年に向けてさらによいものを作りたい意欲ももらえました。ご指導いただいた先生方、運営の方々に感謝申し上げます。



09. 名古屋大   slide

発表概要:

感想:



10.筑波大L   slide

発表概要:

感想:



11.筑波大C   slide

発表概要:

感想:



12.芝浦工大A   slide

発表概要:個人のライフスタイルに応じた柔軟な勤務形態が普及している昨今,退勤時間の自由度が活動の幅を広げていると考え,会社員の退勤後の行動を分析した.具体的には,活動を裁量活動(娯楽,食事等)・義務活動(送迎,買い物等)・帰宅後の活動(余暇,睡眠)に区分し,逐次的離散連続モデルであるHabibモデル(2011)を用いて活動選択と時間配分を同時推定した.結果,男性は女性と比べて裁量活動や義務活動といった立ち寄り行動を好む傾向が示唆された.一方,子供を持つ女性では結果が逆となり,帰宅後の活動に時間を多く配分することがわかった.さらに退勤時刻のばらつきを段階的に減少させるシナリオ分析により,各活動への時間配分の変化を検証した.

感想:今年は私たちのチームの参加人数が少なかったですが、その分一人一人が、主体的に参加することができ、課題設定からモデル構築まで、三日間でたくさん学ぶことができ、非常に価値のある濃い時間でした。



13.芝浦工大B   slide

発表概要:豊洲エリアの公開空地・有効空地をPPデータによってどのような要因で利用が促されているか分析した。 結果としては緑地の量や周辺からの立ち寄りやすさが空地内の行動を促していることが明らかとなった。

感想:私たちはM1とB4の8人で参加しました。芝浦工大ではゼミの中で統計手法やモデル作成について学ぶ機会があります。3位という結果より、ゼミで培った力を再認識することができました。 運営の皆様や、ご指導いただいた先生方に感謝申し上げます。



14.埼玉大   slide

発表概要:

感想:



15.東京科学大   slide

発表概要:事業者最適、社会最適状態においてのレンタルサイクルポートの拡張 豊洲周辺の地域について、ネスティッドロジットモデルを用い、パラメータ推定をした。 その結果を用い、ポート拡張による、レンタルサイクル選択者の増加数を取得し、利益に変換したのち最適化問題を解いた。

感想:今年は私たちのチームの参加人数が少なかったですが、その分一人一人が、主体的に参加することができ、課題設定からモデル構築まで、三日間でたくさん学ぶことができ、非常に価値のある濃い時間でした。



16.東京理科大   slide

発表概要:東京メトロ有楽町線(豊洲~住吉、通称:豊住線)の延伸効果を推定する。沿線住民がどのような目的で豊住線を利用し,どれだけの利用者数が見込まれるか、また豊住線沿線に対する利用者の効用はどのくらいあるのかを推計する。

感想:効用式を推定できるよう、データセットを整理するところが一番大変であった。また時間が足りず納得いくまでやりきれなかったのが悔しい。しかし結局は行動モデルにより興味を持つことができ成長した面もあるので、来年も参加したいと考えている。



17.早稲田大A   slide

発表概要:

感想:



18.早稲田大B   slide

発表概要:

感想:



19.早稲田大C   slide

発表概要:

感想:



20.東大交通研M1   slide

発表概要:

感想:



21.東大交通研B4   slide

概要:

感想:



22.東大福田研   slide

概要:今年から追加された、東北にルーツを持つ方の居住地選択に関するデータを利用して居住地選択モデルを構築した。特に、東北から首都圏への流出を課題意識に持ち、どのような政策であれば流出を止められるか・東日本大震災は人々の選好にどのような影響があったのかに注目した。

感想:データ分析をあまりやったことのないメンバーから、行動モデルやコーディングに知見があるメンバーまで幅広い層がいる中でそれぞれが学びを得ることができるいい機会でした。ありがとうございました。




表彰 Award

行動モデル夏の学校には例年、数理的にモデリングをつめられていたグループには、故・上田孝行先生にちなんだ香住賞が、行動分析によって興味深いfact findingを実現したグループには、故・北村隆一先生にちなんだDavis賞が送られます。今年度の受賞チームは以下の通りです。

香住賞:12.芝浦工業大A


Davis賞:21.東大交通研B4


総合1位:12.芝浦工業大A

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