博士論文
2024年
2023年
Muhammad Zeeshan(2023.09) |
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Reliability based multi-dimensional transit priority system with elastic passenger demand for developing countries |
In this doctoral dissertation, three significant design attributes are identified for Bus Transit Route Network Design Problem (BTRNDP) for developing countries i.e., multi-dimensional transit vehicles, travel time reliability and elastic passenger demand which shouldn’t be neglected while solving BTRNDP for developing countries. First, a bi-level optimization model is exercised to solve the design problem of exclusive bus lane arrangement in a multi-modal transportation network. Then based upon the identified design attributes and the concept of exclusive bus lane, a reliability-based multi-dimensional transit priority system including small commercial vehicles is proposed for developing countries to reduce the on-board reliable travel time cost of all the travellers. A tri-level optimization model considering variable transit passenger demand under a certain fixed total demand is exercised to achieve defined objectives of the study. Three objectives at each level are defined including minimization of the reliable travel time of public bus passengers, maximization of the passenger demand for private commercial vehicles and minimization of the reliable travel time of all travellers, respectively at upper, middle, and lower levels under different operational and resource constraints. An iterative analytical approach is adopted with UE assignment procedure for motorists and headway-based transit assignment procedure for passengers to solve multi-dimensional BTRNDP for developing countries. The results indicate that the proposed model can effectively achieve the defined optimization goals at each level. A multi-dimensional transit system can effectively be used in cities of Pakistan and other developing countries where the different size of public and private commercial vehicles exists. |
2022年
Risa Kobayashi(2022.03) |
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Recursive Behavior Analysis of Landholding Dynamics and Trip Chains |
土地所有行動は,それ自体が再帰的行動であると同時に,他の経済主体と相互作用的であるという観点においてまた別の再帰性がある行動である.本博士論文では,地主の土地所有行動の再帰性を再現することを目的に,長期・動的・相互的な土地所有行動モデルを定式化し,近代から現代にかけての130年近くにわたる土地所有行動を実証した.モデルでは地主の異質性を考慮すると同時に,地主の認知に基づく状態空間のサンプリングを行うことで,従前の史的アプローチでは到達出来なかった定量的な行動評価を可能にした.また,土地売買行動と歩行者行動を同時推定することで,ミクロスケールの土地と交通の相互作用の評価を可能とした. |
越智 健吾(2022.03) |
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都市マネジメント高度化に向けた私事活動の詳細分析手法の構築と適用 |
本研究は,都市行政の中心テーマが「整備」から「活用」「マネジメント」に移行してきていることに対応し,都市のマネジメントの高度化のため,都市活動,とりわけ私事活動の詳細分析手法を開発し行政実務への適用を図るものである. このため, PT調査データと交通関連ビッグデータを組み合わせて詳細なゾーン間の目的別交通手段別OD表を低コスト・簡易な計算方法で推計する手法の構築,また,特に私事活動の割合が高い高齢者を対象に実施した行動調査をもとにしたパターン分析.さらに,基礎調査データ,PT調査データなど地方公共団体が保有する既存のデータを有効活用し,鉄道駅を中心としたエリアにおける私事活動を対象とする政策評価手法の開発等を行った.これらの結果,国勢調査など他の統計調査からはデータが得られず,既往研究による手法でも精度の高い把握は困難であった私事活動について詳細な把握が可能となった. 加えて,これらの成果を踏まえ,行政実務における都市計画・都市交通調査の今後のあり方をまとめた. |
2019年
Kei Hayakawa(2019.03) |
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Dynamic Traffic Resource Allocation Problems with Behavioral Choice in Networks |
In this study, we studied a traffic control method that considers travel behavior in networks. We focused on dynamic programming, time-resolved expected utility, and extended activity analysis to a spatio-temporal network. It formulates a simple traffic assignment problem. First, we propose a new methodology for closed loop control in networks with grid lock. Next, we focused on ride-sharing with capacity constraint as trip chain-based traffic control, and proposed a theoretical formulation of driver-user matching as a dynamic trip matching optimization problem and proposed a solution. Finally, focusing on time-dependent traffic capacity, we proposed a traffic distribution method using pricing (auction) theory. Finally, focusing on time-dependent traffic capacity, we proposed a traffic assignment method using pricing (auction) theory. In this research, we developed the framework of dynamic mechanism design, proposed dynamic pivot and online VCG algorithm, and confirmed the high efficiency of online VCG. We focused on solving the computational difficulties, and led to the solution by traffic matching and route index processing in its operation.It is supported with certain reliability and efficiency through actual calculation application examples. |
菊池 雅彦(2019.06) |
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立地適正化計画の施策評価に対応したデータ融合型都市交通調査手法 |
本研究は,次世代のPT調査のあり方と立地適正化計画の施策評価を念頭に,デー タ融合型都市交通調査手法として,全国PT/PT/基地局データ/プローブパーソン データを用いたマルチスケールな都市計画のための調査分析手法の開発を行った, まず最初に,一時点のPTデータに対して,移動体通信の基地局データを組み合 わせたデータ同化手法によるOD交通量の補正手法の提案を行い,OD表の時点 アップデートの可能性を示した.次に,データが不足してきた地方都市でのOD推 定のための方法として,全国PTデータを用いて,これを補正する方法の提案を 行い,全国PTによる類似都市のOD分布をもとにして,データがない他都市の OD交通量の推計が可能になることを示した.最後に,拠点区域の回遊評価手法 として,プローブパーソン調査技術に基づく回遊行動モデルを構築し,岡山市に おいて,街路空間再配分の評価が可能になることを示した.これらの提案手法は, 従前のPTデータの実務的な可能性を拡大するものである. |
2018年
吉野 大輔(2018.03) |
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経路索引の構造化処理による公共交通の逐次最適化と被災地復興におけるその適用 |
本研究では,東日本大震災後の被災地における急激な人口減少下の公共交通網計画とオンデマンドバスの運用のためのサービス経路列挙と経営管理手法を提案し,その適用分析を実際の被災地で行ったものである.構造化処理法を用いたデマンド交通の運行支援に向けて,日々の予約変更に伴う輸送経路の最適化を高速処理できるアルゴリズムの提案を行った.次に,公共交通網計画の最適化のための解法アルゴリズムとして,膨大な経路選択肢集合を効率的に扱える索引手法を構造化処理方法を使って実装した上で,その解法としてCE法を実装適用し,利用者均衡配分への拡張性を有する計算方法としてその性能評価を行った.最後に潜在需要指標を用いた公共交通施策の評価を行い,被災地復興において,公共交通の需要は様々な事情によって顕在化させることが困難な場合も多いことから,データ包絡分析法を用いた網計画対象地区内の潜在需要を定量化するための網計画評価手法の提案を行い,災害公営住宅の建設や高台団地の移転によって,非効率な地域と需要が顕在化している地域を峻別すると共に,フロンティアの拡大を分析的に示すことができることを明らかにした. |
Samal Sanjeewa Dharmarathna(2018.07) |
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Comparative Analysis of Sequential Time Discount Rate in Differential Disastrous Networks |
Transportation networks are subjected to significant delays and caused operational irregularities due to both natural or man-made extremes. Hence, this study is focused the evaluate the sensitivity, stability, performance and applicability in real disaster situations of such a modeling tool, β- scaled recursive logit (β-SRL) model, which could describe the travelers route choice behavior in such conditions. Our model falls to the category of Markovian route choice models and the route choice behavior is described through the sequential time discount rate (β) which is recognized as a generalization of drivers’ decision-making dynamics and a representation of the degree of spatial cognition of networks. We designed to test the stability of the sequential time discount rate under real different network conditions. |
2017年
大山 雄己(2017.03) |
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A Markovian route choice analysis for trajectory-based urban planning(行動軌跡に基づく都市計画のためのマルコフ型経路選択分析) |
マルコフ型経路選択モデルは,経路の要素であるリンク間の推移確率の積として経路選択確率を評価することで,従前の経路選択モデルとの整合性を保持しながら,その最大の課題であった経路列挙の問題を回避したアプローチである.またマルコフ性に従う逐次的な意思決定の連鎖が行動軌跡の記述に適している点に着目し,本研究はマルコフ型経路選択モデルをベースとする経路選択分析のフレームワーク開発を試みた. 1)観測誤差分散のリンク固有性に着目した経路観測・推定手法,2)空間割引率の導入による逐次経路選択モデルの一般化,3)無限周回経路の存在によって生じる計算不安定性を解決するためのネットワーク記述・限定手法を提案し,マルコフ型経路選択分析が抱える計算的課題の解決を試みるとともに,観測・モデリング・推定・配分の一貫した分析フレームワークを時空間ネットワーク上へと展開し,従前では難しかった1km四方スケールの歩行者のスケジューリング・ネットワークデザイン問題を計算可能とした. (→談) |
2015年
浦田 淳司(2015.08) |
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避難時の他者同調作用に着目した交通流の動的制御 |
本研究では,避難猶予時間が短い災害からの避難に焦点をあて,現実に即した避難行動のモデル化と,最適避難の制御方策を検討した.避難開始の意思決定には,将来リスク,他者との協調行動,他者避難の影響の3つの要因を考慮した.将来リスクの評価には,完全合理性を緩和した動的離散選択モデルを導入し,その解法にはMPEC型アルゴリズムを用いた.また,共同避難に着目した空間制御と率先避難の効果を検討した.共同避難には,他者支援による正の影響と支援に伴う避難遅れの負の影響がある.正負の影響を踏まえた上で,最適方策の検討を行った.また,最大値原理を用いて避難完了時刻を最小化する空間制御方策を評価した. (→談) |
Muhammad Awais Shafique(2015.08) |
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Methodologies for Automatic Detection of Transportation Mode using Data collected through Multiple Sensors |
With advancement in technology, we are now able to utilize sensors for overcoming the drawbacks in traditional travel surveys. In this dissertation, methodologies are developed to automatically detect the mode of transportation used, by collecting and processing multiple sensors’ data. After extensive research, it was concluded that a combination of pre-processing techniques, modification in Random Forest algorithm, post-processing steps and the merging of estimation results from Multinomial Logistic Model, can not only improve the mode detection accuracy significantly but can also achieve a more energy-efficient solution. (→談) |
中村 英夫(2015.03) |
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集約型都市構造形成に向けた都市計画調査手法の開発とその評価 |
本研究は、近代都市計画における調査手法の歴史的変遷に着目し、地方議会や委員会を通じた都市計画事業推進の過程を精査することで、調査史としてこれをとりまとめると共に、今日的な都市計画調査の課題整理を行った。次にこうした課題整理に基づき、集約型都市構造形成に向けた多様化する生活圏域の計測と調査の詳細化/自動化を目的に、SVMを援用したプローブパーソン調査技術として新たな交通機関識別アルゴリズムの開発を行った。最後に集約型都市構造に向けた都市のアウトカムについて実証分析を行い、今後の都市計画調査手法の在り方を提案したものである。 |
2014年
福山 祥代(2014.03) |
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都市空間の歩行経路選択規範に着目したネットワーク評価モデルの構築 |
都市空間の活性化を試みる計画の策定において施策の効果を定量的に評価する手法の構築を目指し,本研究では,1km圏程度の都市空間を対象に,歩行者交通量を指標として街路ネットワークの接続関係や沿道空間の分析を行う手法を提案した.単純な行動原理を仮定した規範型モデルによるネットワーク解析と,観測で得られた詳細な歩行者行動データに基づく経路選択モデル及び複数目的地選択モデルを用いて,歴史的時間軸での変化と現在の行動特性の両面から,多角的,重層的に分析・評価を行う枠組みを提示した. (→談) |
2013年
國分 昭子(2013.09) |
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既成市街地の更新過程とその相互作用に着目した空間形成メカニズム |
本研究では,都市の構成要素である建築物と敷地という個々の主体をマイクロスコピックな観点から取り扱い,モデル構築による既成住宅市街地の更新過程における個々の変化の記述を試行する.事例分析に基づき,インプリケーションの有用性と一般性に関するマイクロスコピックな観点からの研究の限界を理解した上で,既成住宅市街地の更新過程と相互の作用に着目した空間形成の仕組みの理解をめざす.(→談) |
渡邉 浩司(2013.06) |
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長期未着手メカニズムに着目した 都市計画道路の時間管理 |
本研究は,都市計画道路の見直しについて,人口減少局面において将来都市構造の変化に伴う積極的なパラダイムの転換が必要であるという視点から,「将来都市構造実現のための積極的な時間管理手法の一つ」ととらえるべきではないかという問題意識に基づき,今後の人口減少時代において重要となる時間管理の概念に着目して,国における運用指針の改正や地方自治体における実際の都市計画道路見直しも踏まえつつ,将来都市構造実現に向けた都市計画の時間管理のあり方について論じた. |
2012年
原 祐輔 (2012.03) |
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移動時の意思決定主体の動学的特性に着目した利用権取引制度の設計とその実証 |
近年の計画の弱まりに代わって,各主体へのインセンティブを与えることで自律的に望ましい社会状態を導くメカニズムデザインの機運が高まっている.交通計画の分野において,近年導入可能性が望まれている共同利用型交通サービス(モビリティシェアリング)の効率的な運用のために,その利用権オークションを提案し,社会的厚生を最大化するようなメカニズムデザインに関する研究を行う.モビリティシェアリングの時空間OD 接続性を満たし,自律的に効率的な運用を満たすためには,その利用権取引制度のオークションメカニズムを設計し,そのオークションの性質を明らかにする必要がある.そこで,本研究ではモビリティシェアリングの利用権オークションについて,望ましい性質をもつような市場の設計を行うとともに,利用権オークションの実証実験を行い,理論・実証の双方からモビリティシェアリングの利用権オークションの適用可能性について検討を行う.(→談) |
修士論文
2024年
小川大智 (2024.03) |
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敵対的逆強化学習による歩車間ナッシュ均衡のマルチスケール解析 |
近年,歩行者空間の見直しが進むとともに自動運転車の出現などの交通手段の多様化により,交通手段の結節点とそこへ接続する街路空間の重要性は高まっている.街路空間の評価にあたっては,街路空間が与える効用を評価可能な経路選択モデルが有用であるが,街路空間設計における交通手段間の利便性のトレードオフ関係を捉えるためには,街路の空間構造と交通手段間相互作用との関係を記述することが必要である.本研究では,従来モデルとゲーム理論的な観点で通底する敵対的逆強化学習の手法を援用し,内生的な相互作用の存在下における安定的な均衡状態を効率的に推定できる手法を提案した.また,衛星画像によるリンク特徴量の抽出手法と,カメラデータに基づく微視的な経路選択モデルとの組み合わせにより,経路選択モデルから街路空間設計への示唆を得ることの可能なフレームワークを提案するとともに,実データを用いた推定が可能であることを示した. |
奥田勇 (2024.03) |
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グラミアンを援用した交通ネットワークの可制御性評価 |
交通ネットワークに関して,可制御性グラミアンを援用し,エネルギーの観点で最適な制御入力を求解する手法と,交通ネットワークと制御体系の可制御性評価手法を提示する.提案した手法を歩行者ネットワークと自動車ネットワークに適用し,最適な制御入力の求解と可制御性指標によるネットワークの可制御性最大化問題の求解を行った.可制御性グラミアンの対角成分の和と行列式を指標として制御箇所を決定した場合,指標に基づかないケースと比較して小さなエネルギーで目標状態に到達できることが示された.ミクロシミュレーションを用いて,本手法の現実への適用可能性を評価した結果,目標状態の方向におよそ向かう制御が実現されていることがわかり,本手法が非常に簡便でありながら,実際の最適制御解の求解と可制御性の評価に一定の有効性を示した. |
近藤愛子 (2024.03) |
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避難目的地選択モデルの移転性とその実証 |
災害時にはリスク源や標高等の時空間分布が行動に影響するため,地域・災害間の行動の異質性が平時以上に大きいことが想定されるが,避難モデルの移転性を検討した研究は少ない.また行動モデル分野では検証が軽視されており,不適切な計画を示唆しかねない.本研究では,資源配置やネットワーク強化等のハード計画への援用を見据え津波避難における目的地選択を扱い,東日本大震災で津波が襲来した10都市で分析を行った.伝統的なMNLモデルに加え,より詳細な避難プロセスを記述するモデルとして,選択肢集合を考慮するIAPモデルと空間相関を考慮するSCLモデルを構築した.また,近年その高い汎化性能に期待される機械学習モデルをも用い,4モデルの検証を行うことで他地域への移転に用いるべきモデルを明らかにした.更に,都市を避難の類似性により分類し,類似都市間のデータを用いることで移転性能が高まることを確認した. |
福谷きり (2024.03) |
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福島原発災害における集まりの再生に着目した人道的帰還マネジメント |
紛争や巨大災害,気候変動に起因する不確実な状況下における避難において,世帯やコミュニティの離散が生じている.本研究は,福島原発被災地を対象として,集まりの再形成プロセスについて定性的分析を行ない,それに基づき構築した定量的な集まり参加モデル動的居住地選択モデルとネットワークデザイン問題に導入する混合研究法により,復興における人道的帰還マネジメント理論の基礎づけとその実証を試みた.その結果,危機からの復興過程における女性を中心とした緩やかな紐帯の再形成プロセスと集まりへの参加を阻害する距離抵抗の存在を明らかにした上で,ミクロスケールの移動(集まりへの参加)支援によるマクロスケールの移動(帰還 / 定住という居住地選択)マネジメントの可能性を示唆した. |
増橋佳菜 (2024.03) |
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時空間的な相関構造を考慮した時間消費行動の因果分析 |
近年大規模な開発が次々と行われているが,周辺の公共空間や既存資源に対する影響を評価する指標は未だ示されていない.開発がまちの賑わいにもたらした長期的な因果効果を明確化することの重要性は言うまでもないが,時空間上で複雑に変動するその効果を定量的に記述することは容易ではない.本研究では,実都市空間における行動原理とその活動の本質が時間消費であるとの考え方のもと,空間的自己相関とその波及効果を導入した差分方程式から時点間の複数介入の効果に対する時空間的な減衰・成長過程が表現可能なTS-DIDモデルを新たに提案した.さらに複数時点のPPデータを用いて,提案モデルを大規模再開発が進行する渋谷に適用することで,集積的に立地する開発施設が周辺の歩行者の消費時間を相互に取り合い,結果的に特定のコアへの集中と周辺の疎化が進むことで時間消費空間の局在化を招いていることを明らかにした. |
望月陽介 (2024.03) |
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グラフ構造化処理によるベイジアンネットワーク型アクティビティモデルの改良 |
Bayesian Network(BN) は,変数のグラフ構造を推定することで,データ駆動に変数間の依存関係をモデ ル化することができる.交通分野では,変容する個人の意思決定構造を変数グラフの形で,データに応 じて明示的にモデルへ反映可能であり,Activity-based Model(ABM) への適用が進められている.本研究で は,BN への交通分野事前知識の導入と,構造学習の安定化を行うことで,構築される変数グラフに基づく BN モデルの ABM としての利用可能性を向上させることを目的とする.はじめに,Object-oriented Bayesian Network(OOBN) を ABM に導入し,交通分野の事前知識を活用した構造学習と活動生成の手法を提案する. 次に,BN モデルの説明能力を高めるグラフ部分構造を深層生成モデルにより選択し,学習の安定化を図る Graph Averaging を提案する.最後に,真のモデルを仮定する数値実験と,東京 PT 実データを用いた検証を 行い,提案手法の有効性を示す. |
Kasun (2024.03) |
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Post-disaster residential location choice model based on the dynamic causal structure of latent factors – A case study in Sri Lanka |
2023年
小島 元太朗 (2023.03) |
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都市の定量評価の効率化と都市間・経年比較 |
本論文では、多数存在する都市評価指標を統計的手法を用いて集約し、効率的な都市政策の比較・参照を目的としている。過去の都市評価では、研究者や行政機関が任意で指標を選択していたため、指標の選別や評価軸の偏りが生じる可能性があった。特に、国土交通省の「都市構造評価のハンドブック」には40以上の指標が提案されているが、これらの中には強い相関を持つ指標が多数含まれており、都市の評価が不効率になる恐れがある。本研究では、42都市のデータを基に相関分析や因子分析を行い、効率的な都市評価指標の抽出を試みた。この新しい評価手法を用いて都市間や経年の比較も行い、都市政策のモニタリングに有効な指標を提案している。 |
鈴木 大樹 (2023.03) |
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ポイント付与を伴う駅まちと鉄道ネットワークにおけるday-to-day課金制御 |
本研究では、以下の3点に注目し、鉄道の混雑制御手法の構築を試みた。1点目は、旅行者の駅まち滞在を考慮し、列車に加え駅構内の混雑を扱うことである。駅まち滞在を表すリンクや駅構内の移動を表すリンクを設定し、駅構内の混雑コストを定義することで、これを実現した。2点目は、ポイント付与を伴う課金制御を理論化することである。駅まち滞在の効用を旅行者の保有ポイント数の関数とすることで、ポイント付与により旅行者の駅まち滞在が促進される効果を表現した。3点目は、OD間の総需要が未知でも適用可能とすることである。旅行者の活動選択等に関するday-to-dayダイナミクスを導入し、目的関数をリアプノフ関数に一致させるような制御問題に置き換えることで、これを実現した。また、2023年1月の山手線運休を想定した数値実験により、都心部のネットワーク寸断時には、外縁部の駅まち空間を活用した需要制御が有効であり、ポイント付与によりその効果が向上することが示された。 |
月田 光 (2023.03) |
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渋谷駅近傍の歩行者回遊行動の変容が個人と企業の土地売買に与える影響 |
近年、都市の再開発において歩行者の回遊行動を中心にした街路や広場空間の整備が注目されている。特に東京のターミナル駅周辺では、新路線の開通や駅舎の更新を契機に、新しい歩行者ネットワークや広場が形成されている。しかし、民間事業者が短期的な利益を追求する場合、街全体の魅力が必ずしも向上するわけではない。本研究は、大規模な再開発が進行中の渋谷を対象とし、再開発が土地所有や地代に与える影響を分析する。具体的には、歩行者の回遊行動と土地の動学的運用を組み合わせた二段階のモデルを提案し、そのモデルを用いて政策評価を行う。初めに、歩行者の回遊行動と土地運用のモデルを構築し、次に、実データを用いてモデルの推定を行う。分析結果から、再開発の方針や土地運用の最適化についての示唆を得た。 |
前田 歩美 (2023.03) |
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海岸都市における世帯-政府の相互依存を考慮した事前復興の逐次最適化手法 |
現状の事前復興は,発災時期の周期性や政策が将来の居住地分布に与える影響が非考慮である.本研究では,海岸都市住民の居住地選択と行政の事前復興政策の選択が,相互に影響しつつ逐次手番的に進行する過程をモデル化し,最適政策の逐次評価手法を構築した. 将来の効用や投資便益を判断基準とする住民・行政の選択は,その相互依存性ゆえ,選択確率の解析的算出は困難である.そこでオプション理論の最小二乗モンテカルロ法を導入し,将来の効用や便益を推定する回帰関数を特定した. 事前復興には災害保険を通じた居住地移転誘導というソフト対策と,防波堤・防潮堤建設というハード対策を想定した.居住地移転は集積の経済により,長期的には低コストで防災効果を発揮する.一方,ハード建設は即効性があるものの,維持費の累積や経年劣化を考慮すると建設タイミングの最適化を要するうえ,沿岸地域住民に過度の安心感を与え,内陸移転を抑制するというモラルハザードを生じ得る.各時点での最適政策は,都市の地形特性や居住状況から総合的に判断すべきである. |
増田 慧樹 (2023.03) |
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豪雨災害の学習過程を考慮した垂直-水平避難の再帰的予測制御 |
本研究では,豪雨災害時の避難者の避難開始時刻と目的地を制御する,段階避難の最適制御の枠組みを提案した.まず,豪雨災害時の動的避難目的地選択モデルに,学習効果と忘却を表現するパラメータを導入し,災害リスク情報により認知が更新され,避難行動が変化する動的な学習過程を記述した.この避難行動モデルを用いて,避難情報を,いつ,どの地域に発信するかについての段階避難の最適制御モデルを構築した.モデル予測制御の枠組みを援用し,変化する状況に応じて計画の修正を可能にする.予測制御に必要な高速な予測計算を実現するため,ゾーンベースの避難交通シミュレーションを構築した.混雑レベルが低く避難猶予時間が長い時点では,段階避難の枠組みが機能するが,混雑が極端に悪化し避難猶予時間が短いときには,段階避難の効果は確認できなかった.非常に混雑したネットワークの下では交通の供給制御と,需要制御を組み合わせた制御の必要性が示唆された. |
2022年
新井 拓朗 (2022.03) |
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遠隔勤務労働市場のマッチングを考慮した都市立地均衡モデル |
CUEモデルをもとに,リモートワークの影響の導入および労働市場の記述の精緻化を目指した新しい立地均衡モデルを提案する.これまでの立地モデルは,家計の企業への通勤を前提としていた.一方で,昨今のコロナ流行によって人々の生活スタイルは急激に変化している.このような社会の変化に対応した都市の立地モデルを構築する.
また,リモート化が労働市場に与える影響は大きいため,マッチング理論を用いてリモート普及社会での企業と家計の雇用関係の表現を試みる.さらに,立地モデルとマッチングモデルの統合フレームワークを提案する. これら提案モデルについての数値計算をあわせておこなう.立地パターンを分析し,リモートに対応・非対応による立地傾向の差についても考察する.最後に,出現した均衡立地分布に対してマッチングモデルを適用して失業者分布を確認し,リモート対応か否かによる分布の差についても考察する. |
小川 瑞貴 (2022.03) |
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多様体学習を援用した感染リスク回避型再帰ロジットモデル |
本研究ではCovid-19流行下における人々の自粛行動のメカニズムの解明とそのモデル化を試みた.
個人単位での位置情報データを用いた目的地選択状況をCovid-19流行前から追っていくことで,都心などの人口密度の高いエリアは個人の目的地選択肢から省かれ,自宅周辺の目的地を探索的に選択していることを明らかにした. またモデル化にあたり,単純な目的地選択ではなく,選択肢集合形成を考慮した二段階モデルを用い,さらに選択した目的地の効用のみを観測し,学習を行うバンディット問題の学習アルゴリズムに当てはめることで完全動学的な目的地選択モデルへ拡張した. 実データ推定を行い,人口密度に対するパラメータ値が緊急事態宣言解除後にも低下していることと,店舗数パラメータが解除後には回復していることから,リスク回避の行動を記述する際に選択肢集合形成を考慮する必要があるという示唆を得た. |
小関 玲奈 (2022.03) |
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東日本大震災後の動的居住地選択に着目した広域復興マネジメント |
巨大災害後に将来を見据えながら逐次的に行われる居住地選択を,DRLモデルによる動的居住地選択モデルとして定式化する.時間割引率は災害時の不確実性や復興政策の見通しを反映する.また,他の被災者の選択が各世帯の居住地選択に与える影響を外部性項として定義し,構造推定により内生的に推定する.この動的居住地選択モデルによる人口移動配分を下位問題とし,上位問題で家賃補助の時空間配分を決定するネットワークデザインの枠組みを提示する.目的関数は被災者の総余剰最大化と被災地人口最大化の二つを検討し,ケーススタディにより,戦略ごとに特徴の異なる補助金の時空間配分がパレート解となることを明らかにした.従来の画一的な支援や自治体ごとに行われる独立の復興計画ではパレート解に至らず,理論モデルで示すようにBraessのパラドクスが発生する可能性もあるため,広域を対象とした時空間上での復興マネジメントが必要である. |
須賀 拓実 (2022.03) |
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地籍データを用いた渋谷の土地所有-利用の長期分析 |
本研究では、長期にわたる土地所有・利用の史料をデジタルデータ化し、集計・分析可能にすることにより、土地所有と利用、建物種別と高さを組み合わせて分析し、土地の新陳代謝メカニズムを明らかにした。まず、土地所有と利用を示す史料の特性を明らかにし、デジタルデータ化の意義と方法を示した。次に、街区史を整理した後、地籍データを用い、個人・法人地主、古参・新参地主など、地主属性ごとの土地所有構造と変遷を示した。その後、地主属性ごとの建物用途や建物階数を分析し、土地所有と利用の関係を明らかにした。1960年代まで、1970〜80年代、1990年代以降にそれぞれ個人→個人、個人→法人、法人→法人の所有権移転が多く、1980年代に建物用途や階数が大きく変化した。最後に、特徴的な地主と都市組織(センター街)に着目して、土地所有構造と土地利用の変遷を詳細に追うことで、現在の街区・空間の形成過程が、地主の意図・戦略とともに明らかになった。 |
黛 風雅 (2022.03) |
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逐次経路列挙索引を用いた貨客混載ルートの高速マッチング処理 |
本研究ではスパースな地域交通・物流網を念頭に,貨客の移動需要の組合せ最適化問題によって,貨客混載車両の運行最適化問題を記述した.
ネットワーク上の需要と財の不確実性を考慮し,急な予定の変更に対して実行可能経路の高速な再計算が可能なマッチングアルゴリズムを,経路列挙索引を活用して構築した. また,貨客のトリップパターンについての異質性として,往復/片道に着目した複数のシナリオに関する数値実験を行った. First-Come-First-Served方策においては往復の利用リクエストにより車両の運行効率が下がる効果を確認した. 列挙索引化された全経路パターンを用い,貨客の顧客集合のマッチングへの限界貢献度をShapley値によって評価することによって,貨客混載車両の顧客集合決定問題に対しての有効性を示した. |
渡邉 葵 (2022.03) |
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イジング模型を導入した空地パターン形成モデル |
近年,都市のスポンジ化が叫ばれるが,空地や駐車場のような低未利用地の時空間形成を記述する理論モデルは乏しい.本研究では,はじめに,空地は土地が利用を待っていると捉えられることに着目し,待ち行列理論を用いて,実時間上での空地生成を表現可能なモデルを提案した.空地化の進行には非線形性があり,空地数と空地時間とは異なる応答を示すことが確認された.続いて,建物・駐車場・空地の用途同士が,行動論に立脚した空間相関によって,時空間パターンを形成するモデルを提案し,空地や駐車場の分布は相転移を起こすことを示した.両モデルについて,実データを用いて検証を行い,実都市が臨界状態に近いことを確認し,パラメータ変動への応答時間の評価と併せて,現実の都市形態の多様性がパラメータ変動よりも,臨界性の高さに起因していることを確認した.本研究は実時間上での均衡を仮定しないパターン発展に対する新たな方法論を示している. |
沈 彬畅 (2022.03) |
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複数センサーの観測を用いた三次元経路選択モデリング |
3次元都市空間における歩行者行動の観測とモデリングの需要に応えるため、センサーログから経路を求めるリンクベースの経路観測モデルを提案し、時間割引率を考慮した逐次経路選択(DRL)モデルを用いて、時間構造化ネットワーク上で経路選択モデルを構築した。リンクベースの経路観測モデルはセンサーログをリンク集合上の確率分布に変換する。リンク切り替えアルゴリズムを導入し、1次収束検出からn次まで一般化することで、完全な経路を確保し、測定誤差を含むセンサーログでもパラメータ推定を可能にする。さらに、複雑な環境とアクセスポイント分布に起因する信号減衰の問題に対処するために、Wi-FiとGPSの融合型位置取得戦略を提案する。渋谷駅でのケーススタディにより、複雑な3次元空間におけるモデルの実現可能性を示す。このモデルによる歩行者の経路選択の表現は、今後の歩行者行動のモデリングやシミュレーションの研究の参考となるだろう。 |
2021年
飯塚 卓哉 (2021.03) |
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生存者バイアスを考慮した避難モデルの事前復興計画への応用 |
本論文では,避難行動データにおける死亡者の回答の欠測の問題を解決し,モデルに基づく事前復興計画の分析・評価の枠組みを提示した.
まず,避難時の活動経路選択をDiscounted Recursive Logitモデルにより定式化し,将来の状況を考慮した動的な意思決定を表現した.推定時にはデータに死亡者の回答が欠測していることによる生存者バイアスを補正するため,コスト考慮型最尤法を提案した.提案モデルと推定手法を東日本大震災の避難データに適用した結果,生存者バイアスを考慮しなければ避難者の行動原理を誤って理解する可能性があることを示した. また提案モデルに基づいて,避難完了人数の最大化と道路容量拡張の整備コスト最小化という2つの目的関数についてのパレート解集合を求める避難ネットワークデザイン問題の枠組みを示した.これを愛媛県八幡浜市に適用し高台移転や道路建設の効果について考察した. |
石井 健太 (2021.03) |
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マルチスケールな駅まち空間設計に向けた起終点交通データと空間選択モデルの多様体学習 |
本論文では、歩行者行動に着目した起終点交通量と経路選択パラメータの同時手法を情報幾何学の観点から収束解の一意性を保証するemアルゴリズムを援用し,構造推定手法であるNPLと組み合わせたNPemアルゴリズムを提案した.
また旅行者の期待効用などの定量的な観点から,公園整備計画などのネットワークデザインを行った.ネットワークデザインなどの最適化問題は,解集合が離散的であり,さらに用いる配分モデルが再帰的ロジットモデルで計算されるため,膨大な計算量となる. そこで、推定されたモデルパラメータとネットワーク変数から得られる目的関数の教師データとネットワーク変数を順伝播型ニューラルネットワークに学習させることにより、計算高速化を実現した. |
出原 昇馬 (2021.03) |
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世帯と企業の相互作用に着目した準動的土地利用-交通モデルによる平成期の首都圏分析 |
本研究では,世帯と企業の相互影響を考慮した新たな土地利用・交通モデルを構築した.ここでは,二段階最適化の枠組みを用いることで,上位問題の目的関数を任意に設定でき,土地利用・交通に関する様々な最適政策評価の経時的な分析を可能にした.実際,土地開発者行動原理として,総収益最大化行動および世帯期待立地効用最大化行動の両者を仮定した多目的最適化問題を定義し,それぞれの行動原理に対応する最適供給戦略と都市圏内の立地状況を示し,提案モデルの有用性を確認した.また,本モデルを直近30年間の首都圏に適用し,企業の立地選択行動における業務利便性重視の傾向やそれに伴って業務床地代の従業者密度に対する感度が増加傾向にあること確認した.さらに,立地と交通に関するデータの時系列分析を行い,土地開発と交通整備実態に空間的な偏りがあることが示唆された. |
2020年
植田 瑞貴 (2020.03) |
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公正な地域避難計画に向けた離散-連続スケジューリングモデルの構築 |
本論文では,離散-連続モデルに相互作用項を導入し,他者の意思決定の影響を受ける離散活動選択と,連続量時間資源配分選択を相関をもって行うモデルを構築した.また,離散選択肢に対するソーシャルネットワーク制約を記述するため,Gale-Shapleyアルゴリズムによる安定結婚問題の解法を重婚マッチング組生成問題として拡張した.これらの枠組みを適用したことによって,ケイパビリティ概念を考慮し,単独で避難することが困難な要援助者とコミュニティ内の援助者について,スケジューリング上でのマッチングを可能とした.ソーシャルネットワークに基づくマッチングを選択肢制約としてスケジューリングモデルの枠組みの中に取り組んだことで,平時交通モデルとしても,紐帯に基づく地域内シェアリングサービスのモデリングや,高齢化社会で増加しつつある外出困難者に対する細かな交通システムの提供などへの展開が可能となった. |
広瀬 啓人 (2020.03) |
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自動運転車専用車線利用権取引の制度設計とその評価 |
本研究では,将来的な自動運転車の普及を想定し,2つの中央制御型の交通制御システムを提案した.第一に,V2I通信を通して取得した需要状況から自動運転車の普及率や推定交通量に応じて道路運用法を最適化させる方法を提案した.ここでは,BPR関数を活用して車線単位での交通容量を考え,自動運転車比率に応じて自動運転車専用レーンの有無を決定する手法や交通量に応じた専用レーン車線数の決定手法を示した.第二に,自動運転車の普及率が十分に高まり,自動運転車専用車線が実現した際に生じる可能性のある,自動運転車の専用車線を制御するシステムを提案した.ここでは,専用車線における安定な交通流の実現と,ドライバーの総費用の最小化がトレードオフにある中で,自動運転車間のオークションを用いることで,自動運転車利用者の効用最大化を実現する方法論を確立した. |
松岡 央真 (2020.03) |
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多摩川中流域崖線地区における近代水資源機構の分析に基づく大規模工場敷地の再生プラン |
本研究では,東京都府中市を対象とし,これまでの市街地形成過程における土地利用と水システムとの関係性を明らかにすべく,大規模敷地計画を中心とした土地利用の変遷と上下水道整備や多摩川および農業用水網といった水システムの変遷とを並行して分析した.結果として,郊外住宅地である対象地域における農地減少のメカニズムが,当該敷地にとどまらず,周辺地域を含めた土地利用や砂利採取,地下水揚水など水システム全体を一つの系としたものであることを明らかにした.また,市内の大規模工場跡地の一つを例にとり,設計提案を行った.ここでは,近世より継承されてきた一つの大きな水システムを介した土地の文脈と,工業用途大規模敷地特有の空間特性とを共存させる,合理的かつ地域性の高い設計提案を行い,新しい大規模敷地転用計画の設計手法を具体的に示した. |
2019年
Babar Abbasi (2019.09) |
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Sequential destination choice analysis using β–scaled recursive logit model with machine learning |
We propose here machine learning algorithms based data-oriented sampling protocols that sequentially generates the destination alternatives at each choice stage explicitly without causing any mathematical complications in the model. Two type of sampling protocols are proposed here: rule based sampling and cluster based sampling. The number and type of destinations that are used as alternatives have huge impact on the stability of parameters and model performance. The stability of parameters and model performance are evaluated with proposed sampling protocols under different scenarios, and analyzed in comparison with conventional random sampling protocol in detail. The proposed methodology would potentially explore the understudied aspect of destination choice modeling, and provides deeper understanding about the full-day decision making dynamics of the decision makers. The results are expected to be used for the formulation of time-dependent origin-destination table in the study area that eventually assist the planners in policy design and operation. |
Shehroze Khalid Khan (2019.09) |
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South Asian Intermodal Freight Network Analysis Using OD Data in Historical Networks |
小林 里瑳 (2019.09) |
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土地所有の異質性に着目した近代都市空間形成機構 |
山野 壱成 (2019.03) |
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固定-移動観測に基づく移動-滞在経路選択モデルの情報量推定 |
The estimation of behavior model based on non-aggregate analysis of pedestrian behavior is required in order to analyze pedestrian behavior in space of about 1km square with high accuracy. In this study, we propose the estimation of behavior model from fixed observation acquired by video footage and movement observation for each person acquired by GPS and Wi-Fi. Previous methods based on movement observation require route data as input. In contrary, we define the estimation of behavior model from movement observation based on entropy and propose the estimation based on cross-entropy as the estimation of behavior model from fixed observation. This method is applied for simulation data by twin experiment. As a result, we show that this method has validity against previous estimation methods and the estimation of entropy has robustness against observation error. |
山本 正太郎 (2019.03) |
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災害常習地域における都市の発展経緯に交通基盤が与えた影響-三陸沿岸と愛媛県肱川流域を例に- |
三陸沿岸,肱川沿岸地域を対象に,交通基盤と都市計画の変遷に着目し,災害常習地域において近代化以降,災害リスクの高い低地に居住域を拡大させてきたメカニズムの解明を試みる.市街地拡大の方向性は鉄道駅や高速道路といった交通基盤の立地に大きな影響を受けたことが明らかとなった.災害リスクの高い低地部を工業地域とした釜石市や,チリ津波後にバイパスを高台付け替えした大船渡市の復興事例から,インフラ主導の居住地立地の適正化の可能性が示唆された. |
2018年
井澤 佳那子 (2018.03) |
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観測不確実性を考慮した三次元経路選択モデル推定手法 |
本論文は,駅まちにおける歩行者の経路選択行動への理解,及び,空間の変化が歩行者の経路選択行動に及ぼす影響を把握することを目的とし,三次元経路選択行動について分析手法の提案とその結果を用いたシミュレーションにより現実の都市施策評価を行ったものである.交通行動の観測では経路選択モデルに使用する観測結果自体が確率的となるため,観測によって得られる情報量を定義した上で推定を行うことが望ましく,また,膨大な選択肢集合を有し,通常複数の変数を入れ込む経路選択モデルでは,真のパラメタを得ることは極めて困難である.そこで,確率分布の幾何学的性質に着目し,観測結果を確率的に扱った情報量推定手法,及び三次元経路判別手法を提案した.経路選択結果を確率的に扱った求解ベクトルの決定が重要となることについて解析的且つ数値計算によって示し,さらに実証データを用いた推定によってその有効性を検証した. |
梅澤 祥太 (2018.03) |
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近代交通外挿に伴うネットワーク上の地域構造変容過程 - 旭川-吉井川の河川舟運網を基軸として - |
本研究は,河川舟運を中心とした交通体系が形成されていた地域における,近代交通の外挿に伴う交通ネットワークと地域構造の変容過程の解明を目的とする.岡山県と岡山市周辺を対象敷地として,文献調査を主体に研究を行った.吉井川・旭川・高梁川での舟運ネットワークが形成されていた岡山県では,鉄道整備が段階的に進んだため,舟運は縮小しつつも鉄道と結節して交通ネットワークを形成し,その結節都市の盛衰があったこと,また,従前の上流部から下流部までの河川に沿った地域構造が鉄道整備によって変容したことを明らかにした.旭川下流部の舟運の拠点であった岡山市周辺では,旭川の土砂堆積や港湾鉄道の整備,舟路と荷揚場が整備された旭川改修工事など複数の要因から舟運が衰退・再興したこと,また,市中心部の京橋港が都市と舟運の結節拠点として栄えたが,しだいに港湾・工業等の中心が臨海部へ移動し,周辺地域の構造が変容したことを示した. |
黒川 大地 (2018.03) |
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東京小石川・大阪浪速・パリ19区における道路網成立が密集市街地に与えた影響 |
本研究では,「不良住宅地区」(東京・大阪)・「不衛生区画」(パリ)という貧困を抱える日仏の密集市街地について,それらが生み出された一因であると考えられる道路網の形成のプロセスを通史的に記述する.これら地区はインナーシティ研究の対象とされてきたが,道路網形成に関しては,わずかに1970年代以降の国家による道路・住宅の面的なクリアランス政策の中で語られるに過ぎなかった.対象年代は近代都市としての成立時から1960年代まで,対象地区は東京では旧小石川区,大阪では現在の浪速区に相当する地区,パリでは19区と設定し,道路網形成史とその法制度・予算的な裏付け,時代背景を記述した.これら3地区は,近代都市周縁部に位置し,強い財政制約下で市が道路を形成するため,密集市街地が自然に発生してしまうが,収用の問題により官民問わず面的整備を行う例は少ないことがわかった.面的な改良事業が行われるのは,国家による政策介入を待つ必要があった. |
庄司 惟 (2018.03) |
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高速道路合流部の自動運転制御に向けたCTMの応用課題 |
本研究では,合流部における現象と交通流への波及的影響を定量的に分析するために,多車線 Cell Transmission Modelを拡張したシミュレーションを構築し,将来的な自動運転車の普及による合流部の現象を評価した.人間の認知の限界や機械性能を表すパラメータが, 自動運転車の普及により変化することに着目し,自動運転車が普及した場合の交通流の評価を行った.結果としては,1)車線変更の実行可否に関わる最小ギャップの値が小さくなり車線変更が 積極的に行われるようになれば,急激に交通流の混雑がみられてしまうこと,2)合流の焦りが 解消され合流区間内で合流位置が分散することにより混雑が緩和すること,3)合流車両に対して本線車両が過剰に減速してしまう現象を緩和した場合に混雑が緩和されること,そして4)反応遅れ時間が短縮化した場合,最小ギャップが短く積極的な車線変更がみられる場合を除いては,混雑が悪化すること,を明らかにした. |
近松 京介 (2018.03) |
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移動点記録を用いた縮約DARPネットワーク上の公共交通路線最適化 |
本研究では,公共交通路線最適化を主題として取り扱う.近年,特に地方部において公共交通路線の利便性向上は急務である.現代において,乗り合いタクシー,路線バスといった複数種の公共交通サービスを組み合わせる計画は不可欠であり,電車・自家用車との競合を踏まえながらその利便性を評価する必要がある.また,公共交通計画によって計画者側が当初想定していた需要に変化が生じることもしばしばである.これらを踏まえ,本研究では効用最大化理論に基づく利用者の需要予測と利便性最大化を図る計画者の路線決定の二段階最適化問題を定式化した.複数種の公共交通サービスは,計画者側の路線決定問題における容量制約として記述され,あらかじめ評価関数のなかに利用者の移動点記録から得られる需要及び各交通手段使用可否情報を組み込むことにより,競合を踏まえた適切な利便性評価が可能となる.ただし,路線決定問題における容量制約記述には,実ネットワークの実に4乗に比例する情報量をもつ特殊なネットワークが必要である.本研究ではこのネットワークを縮約することにより,現実的な計算時間で求解することを可能にした.最後に黒部市において現在取り組みがなされている企業通勤バスの一般開放計画に対し,提案した手法群を適用し,その実用性を確認した. |
陳 莉莎 (2018.03) |
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関東近郊の大規模複合小売店舗における多機能化と撤退 |
ショッピングセンター(SC)は中心市街地衰退の元凶と名指されながらも,購買や娯楽など都市に不可欠な機能を担い,まちの変容と呼応するように日々進化を遂げている.それらSCを今後のまちづくりにおいてより戦略的に活用してゆくための示唆を得ることを目的とし,本研究ではまず関東近郊の三県(栃木県,群馬県,埼玉県)を対象に,1970年代から現在に至るまでのSCの立地・出店・撤退動向について継時的分析を行った.分析から施設の大規模化及び郊外化の実態が確認され,また,近年のSCの実態として撤退数が増加していること、撤退店舗に一定の地理的・施設的特徴があることが分かった.続いてSCの持つ機能(飲食、サービス、娯楽、文化、公共、福祉)の多様化に着目してその動向と具体的な事例について分析を加えた,結果,機能ごとにその普及率に段階的な差が見られることや,特にSCの公共機能については機能導入の成否にSCの立地環境が大きく影響を与えていることが明らかになった. |
中園 翔 (2018.03) |
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東京・パリ・ロンドンにおける高規格幹線道路網形成史とその社会的便益 |
本研究は,東京,パリ,ロンドンにおける高規格幹線道路の形成史を整理することと,社会的便益の事後的な計測により,東京やパリの道路ネットワーク整備の仕方が妥当であったかについて論じることを目的とする.具体的には,東京,パリ,ロンドンの道路整備計画を整理した上で,各国の計画実現度の違いについて考察した.また,比較制度分析を行い,フランスでは,70年代から道路の建設・管理を民間会社に任せていた一方で,日本では,国土の均衡ある発展を志向し,路線別採算制を採用しなかったことで,公団が償還期間を無限に延長し続けながら,借入金による負債を増やしていった経緯を明らかにした.さらに,仮想的に「過去にありえた」ネットワーク形成経路の社会的便益評価を通じて,横断的な都市交通ネットワーク形成の過程の分析を可能にし,その背後にある道路整備の制度を分析することで,道路網形成メカニズムの再評価を行った.その結果,東京とパリのパレートフロンティアの形成の仕方に違いがあることを示し,パリのインフラの設計思想が都心の混雑解消からネットワーク全体の整備効果の発現に滑らかに移っていった一方で,東京のインフラの設計思想は揺れ動き,首都圏の高速道路の整備が,都市の無秩序な巨大化への対応になっていたのではないかという点を指摘した. |
2016年
笠原 和 (2016.03) |
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都市類型に着目した共有型交通システムの導入可能性評価 |
本研究では,人口密度,公共交通,都市における交通の課題などから分類される都市の類型がカーシェアリングサービスの成立に大きく寄与していると仮定し,これらマクロ的な指標に基づいて既存サービス展開都市を横断的に評価し,カーシェアリング事業普及のための導入可能性を明らかにすることを試みる.まず,サービスの実態を把握するためケースインタビューを行い,サービス成立には都市構造と社会構造が複合的に影響していることを明らかにした.こうした観点に基づき,フリーフローティング型のサービスを対象として,都市類型を考慮した導入可能性をロジットタイプのモデルを用いて評価した結果,既存サービス展開都市におけるポテンシャルを比較することが可能となった.さらにワンウェイ型のサービスについて,横浜における実証実験を対象によりミクロな視点でケーススタディを行い,ステーションを操作することで収益が向上することを示した. |
芝原 貴史 (2016.03) |
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移動空間の媒介性に対する都市組織の応答履歴に着目した都市設計手法 |
本研究は,広域 - 都市内部のマルチスケールな移動空間の媒介性に着目し,これに対する都市組織の応答過程の履歴として都市空間を捉え直す枠組みと手法を提示することを目的とする.まず,歴史研究に立脚したアプローチを元に,マルチスケールなインフラ - 都市組織 - 建築組成の関係性を多数の資料から読み解く枠組みを提示する.次に,都市内部の都市組織の変容を定量的に明らかにするため,ネットワーク解析を応用した手法を提案する.さらに,こうした都市組織の変容を理解した上で,コアとエッジからなる都市の骨格を外挿する提案を行う.本手法に基づき,インフラと歩行者流動の制約条件を整理することで,場当たり的な更新からなる都市組織の希薄化に方向づけを行い,都市組織同士の関係性を整序化する都市設計理論の基礎となる手法を提示する. (→談) |
2015年
今泉 孝章 (2015.03) |
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物流極端車両の経路選択に着目した通過点制御に関する研究 |
本研究では物流事業者の大型車, 特に過積載車両が道路維持管理に与える影響の大きさに注目する. 道路管理事業者は過積載車両を適切に取り締まり, また高速道路などできるだけ高規格な道路へ物流車両を誘導することで物流車両が道路に与えるダメージを軽減することができる. そこで, 車両を自動的に測定する装置の配置や走行する道路の指定とGPS技術による遵守率の把握施策が試みられている. しかし, 重量制御の精度を上げるために重量測定装置の数を増加させると管理コストがかかる. また道路の指定の仕方によっては物流事業者に大きな迂回を強いられるため遵守率が低下する恐れがある.そこで, 物流事業者にある通過ノードを義務付けるチェックポイント施策を導入した. チェックポイント施策では重量測定装置の数を削減し, 同時に経路も間接的に制御する. このチェックポイントの最適配置をクロスエントロピー法を用いて首都圏ネットワークを対象に計算を行った.(→談) |
若林 由弥 (2015.03) |
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共同利用型車両サービスにおけるスペースのパラドクスとその確率制御 |
本研究の目的はこのパラドクスが発生するメカニズムについて整理すると同時に,収益を改善するための施策についての検討・評価を行う事である.この時,システムの挙動が確率的であることに着目し,確率的在庫管理問題として収益最大化問題の定式化を行い,最適な課金施策によってこれを制御することを試みた.ここで,解法アルゴリズムにモンテカルロ法を組み込んだ動的計画法を用いることにより,需要発生の確率分布が複雑な系においても計算が可能となった.更に本研究では,実証実験から得られた利用者の詳細な生活行動データを分析し,サービス利用の意思決定構造について明らかにした.そして,実ネットワーク上におけるシミュレーションを構築したことにより,現実のサービスについても施策の評価が可能となった. |
伊藤 篤志 (2015.03) |
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構造推定を用いた高速道路上の相互運転挙動分析-実観測とドライビング・シミュレータによる融合データを用いて- |
本研究は,ドライバーの車線変更時の挙動を,他者の効用が内生する入れ子の構造を持つ効用関数として定式化し,構造推定によって記述することで相互作用の発生メカニズムの定量的な評価を試みた.実観測データを用いて本手法を適用した結果,他者の選択確率に対するパラメータが有意な値を算出し,他者の行動予測が主体の意思決定に影響を及ぼしていることが確認できた.さらに,災害を想定した仮想空間実験で得られたデータを用いて,実車両挙動データとの融合推定を行った.その結果,各データが含む短所を相互に補完することで,推定値の説明力向上が確認され,本手法の有用性が示された. |
2014年
伊藤 創太 (2014.03) |
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異なる尺度を持つデータの統融合手法を援用した移動-活動シミュレーションの開発 |
従前の都市交通計画て?はハ?ーソントリッフ?調査と四段階推定法を基本とした需要予測システムか?用いられてきた.一方,近年になっての人の位置情報の観測技術や計算機性能の向上は目覚ましく,長期にわたる個人の詳細な行動観測て?,ネットワーク上の膨大な行動選択肢の列挙,計算か?可能になりつつある.本研究て?はマルチスケールシミュレーションの提案を行った.オリンヒ?ックのようなメソ?-ミクロスケールの政策か?マクロ的には首都圏全体の交通にも影響を与えるような場合を想定し,PPテ?ータによって補正された微視的な回遊行動とその空間を中心とする都市圏全体の空間をセル単位の分割による縮約交通ネットワークを用いた移動-活動の選択モテ?ルて?記述した.(→談) |
大山 雄己 (2014.03) |
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滞在効用を導入した均衡配分による空間領域の設計手法とその適用 |
自動車が移動手段の中心に位置づいて以来,中心市街地における駐車場は量的確保を優先して無秩序に配置されてきた.本研究では中心市街地における空間計画の在り方を考えるため,まず愛媛県松山市で過去8回に渡り行われたプローブパーソン(以下PP)調査の データを用いて歩行者行動として,小活動の発生と滞在時間の変化に対する空間要因を分析した.また,都市のエッジとしての駐車場位置に着目して,歩行者の空間領域の設計手法を提案した.目的地に対する駐車距離をパラメータとし,駐車場特性(料金・容量等)や間の 街路環境との釣り合い方程式を単純化した1次元都市において定式化して解析を行ない,界隈形成の単位を定量的に算出した.(→談) |
2013年
永杉 博正 (2013.09) |
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ネットワークの閉路特性に着目した駅周辺街路の回遊性分析 |
本研究では,駅を回遊行動の起点ととらえ,駅周辺の街路をネットワーク構造として分析し,その特性を明らかする.分析対象は駅周辺だけではなく,あえて回遊を目的として設計された施設と比較することで,駅周辺の特性を浮き彫りにしていく.そして駅を起点とするネットワークの閉路特性に着目し,その回遊ルート数を算出し,回遊性の定量評価指標として提案する.これらの指標を用い,鉄道が開業した明治以降の駅周辺の歴史的変遷から見えてくるネットワークの発達の過程や,将来の駅周辺整備計画の評価を行い,今後の駅周辺ネットワークのあり方について考察する.(→談) |
山口 智幸(2013.09) |
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都市計画マスターフ?ランの構造に伴う潜在的な課題に関する基礎的な研究 -東京都区市の都市計画マスターフ?ランを題材に- |
植村 恵里(2013.03) |
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陸前高田市における津波避難の動学的意思決定とその様相 |
The Aspect of Dynamic Decision-making on Tsunami Evacuation in Rikuzen-Takata |
本研究の目的は,2011 年に発生した東日本大震災における避難行動データを用いて,地震発生直後から津波到達までの間に当時まず,どのようにして避難行動が形成されたのか,情報取得と同行者,及び交通手段に着目しながら避難行動の形成過程について分析を行った.三陸特有のリアス地形を有しながらも,同時に広い平野部を持つ陸前高田の空間的な特性に起因する動学的な避難行動の様相に着目した.複雑な空間特性と紐帯の特性,および個人特性を下敷きに,地震発生から津波発災までの39 分間の動学的な避難行動の様相を本研究では明らかにすることを試みた. |
瀧口 洋平 (2013.03) |
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移動軌跡の観測方法の違いが都市交通管制に与える影響 |
Traffic Management Evaluation with Traveler Information Using Roop Detecter and Probe-Car Data |
交通管制システムの構築においては,ループ式や音波式の定点観測と,データ転送による混雑推計と,経路所要時間の推計が基本となる.近年ではGPS測位技術の発達により,高い精度で個人の位置情報,加速度を取得することが可能となった.既存交通管制システムが収集してきた厖大な定点データと軌跡データを関連付けて分析を行うことが可能になったといえる.本研究ではこうした背景に基づいて,仮想的なネットワークを対象にした交通状況のセンシング手法の開発,そして現実のネットワークを対象とした提案手法の評価を試みる. |
2012年
野末 遥 (2012.09) |
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都市空間における移動滞在行動とその文脈に関する研究:場への愛着と準拠集団の関係に着目して |
人々の集散パターンの多様化により,公共用地を取得し(あるいは既存の空き地を利用し)見た目の景観を整え,大きな箱物をデザインしていくという従来の都市施設整備の方法論の転換が迫られている.この点について,人々の実際の移動行動と,その背景にある行動文脈との関係性のよりよい理解が今後は重要になってくるといえよう.そこで本研究では,様々な行動文脈のなかでもソーシャルネットワークの空間的な分布がどのように作用し,移動行動と結びついているのかについて丁寧に考察を行う.移動行動についてはプローブパーソン調査データを用いて,従前詳細な計測が困難だった都市内の回遊行動についてその軌跡調査を行うと共に,ソーシャルネットワークについては面接方式で調査を実施し,ソーシャルネットワークと行動データの収集を行った.なお,行動文脈と実際の移動との関係性を考えるにあたっては,義務的な移動である通勤や通学ではなく,今後増えると予想される回遊行動などの義務的でない移動について特に着目して分析を行う.(→談) |
大村 朋之 (2012.03) |
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位置-加速度情報を用いた交通機関識別と移動負荷モデルの開発 |
Development of Transportation Mode Profiling and Trip Stress Models with Location and Acceleration Information |
本研究では交通機関判別、高精度な歩行者の位置推定法、そして移動負荷モデルの提案を行った。現在、スマートフォンを用いて、GPSと加速度センサーを容易に使うことができるようになっており、これらのセンサーからユーザーが何をしているかの予測をすることができる。提案した交通機関識別モデルはサポートベクターマシンと隠れマルコフモデルを用いており、"徒歩"、"自転車"、"自動車"、"滞在"を高精度で識別可能である。歩行者位置の推定は豊富な加速度データを用いており、数メートルレベルでの測定誤差を補正可能である。移動負荷モデルは移動主目的と活動量についての離散連続モデルを用いている。モデルから都市空間整備の方針の評価が示唆された。(→談) |
柿元 淳子 (2012.03) |
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歩行者の移動軌跡に着目した都市街路網における経路選択機構の分析 |
An Analysis of Route Choice Behavior in Urban Street Networks based on Pedestrians’Trajectory Records |
歩行者の経路選択行動についての街路景観の影響評価を行った。GPS技術により、街路レベルでの歩行行動の理解が可能となっている。研究では、(1)街路を歩行者がどのように行動するか、(2)街路の構成が歩行者の経路選択に影響を与えるかを多項ロジットモデルで示した。歩道の間口の長さや歩道幅員が歩行者に重視され、歩行者はそれまで歩いて来た街路と同様の連続した街路構成の街路を選択する傾向があることが示された。(→談) |
斉藤 いつみ (2012.03) |
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共有型交通システムの動学的特性とその制御手法の提案 |
On a Game Approach Operation Algorithm and Modeling Shared Mobility on Dynamics |
ゲーム理論を基礎としたone-to-oneのモビリティシェアリングシステムの概念とモデルを提案した。実際に多くの種類のシェアリングシステムが存在するが、シェアリングの理論を考慮した理論やモデルは殆どない。シェアリングシステムには多くのプレーヤーがいるが、本研究ではone-to-oneの関係の2人ゲームとして定式化した。2人のプレーヤーの長期での関係を想定し、均衡状態についての議論も行った。 |
戸叶 洋道 (2012.03) |
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駐車と歩行行動を考慮した都市空間-交通システムの一体的設計手法 |
Stochastic User Equilibrium with Parking and Walking Behavior Models for Design of Urban-Transportation Forms |
研究では自動車の交通行動や意思決定者の相互作用の作用の強さと行動に注目し、都市での交通システムの一体的な評価の理論的枠組みを提案した。研究から高速道路利用者は一般道路利用者よりも、駐車料金と駐車場から目的地までの歩行距離についてより負荷を感じているということが明らかとされた。また、適切な歩行者回遊空間の広さと駐車料金は都市での滞在と駐車行動の定式化により得られた。大阪都市圏での実ネットワークを用いた静的均衡配分(SUE)により、駐車料金、駐車場位置、高速道路料金、鉄道料金の影響による交通行動の実証分析も行った。(→談) |
2011年
山田 孝太郎 (2011.03) |
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Development and Application of Activity Pattern Enumeration Method based on Location Data |
位置記録を基本にした移動活動類型の生成手法とその応用 |
大量の交通行動データを背景とした交通管制システムの構築に向け,データ指向型アクティビティシミュレーションモデルの構築を行った.特に,プローブ調査の位置データを基本とした活動類型選択肢集合列挙手法の提案を行った.この手法は,実際に選択した活動類型に副活動を追加するアルゴリズムを用いる手法であり,従来手法と比較して現実的に個人が選択する可能性のある代替選択肢集合の生成が可能となった.また,このシミュレーションモデルを用い,横浜みなとみらい地区におけるEVシェアリング導入可能性を評価し,移動-活動類型の変化を把握を可能にした. |
2010年
福山 祥代 (2010.09) |
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欧州諸都市の歴史的発展過程を考慮した広場-街路空間のネットワーク分析 |
Network Analysis of Plaza-Street System Based on Historical Development Process of European Cities |
スペインのバロセロナ,イタリアのシエナとボローニャといった欧州諸都市の自然発生的な街路網を取り上げ,都市の生成過程に応じたネットワーク分析を行うことで歩行者中心の都市の街路と広場のシステムが持つ特性とその構成原理を抽出することを試みた.分析したネットワーク指標である媒介中心性やコミュニティ指標により,都市形成初期に成立した骨格街路は最短経路の集積と一致すること,媒介性の高い骨格街路上に地区の核や結節点として機能する拠点的広場が位置していること,複数の街路を束ねる広場は街路網の連結性の高い範囲を作り出すことを明らかにした. |
浦田 淳司 (2010.03) |
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豪雨災害避難時における微視的な相互協調作用とネットワーク複雑性 |
Analysis of Microscopic Interaction and the Complexity of Social Networks in the Disaster Area |
防災まちづくりが日本各地で積極的に進められている中,2004年新居浜集中豪雨災害をケースに実際に災害時に人は誰と助け合い,どう行動するのかの分析・モデル化を試みた.住民間の情報のやりとりを社会的ネットワーク分析を行い,世帯間協調行動による巨視的なネットワーク形成モデルや微視的な協調行動形成モデルのモデル化を行った.災害時には救助だけでなく,情報伝達,情報収集,共同避難といった住民間の助け合い,協調行動が起こっており,災害時の情報ネットワーク形成過程について,被災世帯から全体に広がることや空間的に近接性の高い世帯間で協調行動が取られやすいことを明らかにした.(→談) |
北川 直樹 (2010.03) |
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移動空間の更新に伴う歩行者と自動車の相互規範の変化 |
Changes in Internorms between Pedestrians and Vehicles before and after a Renovation of the Station Square |
シェアードスペースやZone30のような道路空間の再配分計画に際して,移動者の反応の異質性を踏まえた相互規範の成立過程に対するよりよい理解が必要不可欠である.移動者に固有の速度や空間認知の非対称性が生み出す齟齬がどのような規範を生み出すのかについて,道後駅前広場のリノベーションに伴う歩行者と車両の相互規範の変化に着目し,広場空間が生み出す行動規範について進化ゲーム的な枠組みを援用したモデル 提案を行った.構造化推定によってゲーム論的な相互依存意思決定モデルを構築し,空間設計シミュレーションを行うことで,駅前広場のリノベーション前後で行動規範が大きく変容することを明らかにした.(→談) |
樋口 智幸 (2010.03) |
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ハバナ旧市街・密集市街地における二層の街路空間システムの再開発とその評価 |
A Study on the Urban Rehabilitation Methods of the Bi-Layered System of the Old Havana's Streets in Densely Build-up Areas |
キューバの首都ハバナ旧市街の歴史的中心地区における保存修復型再開発事業を研究対象とする。同地区は面積2.14km2の中に約6万人が居住する人口密集地域であり、コロニアル様式の旧城壁内地区約1.2km2と、その周辺のエリアで構成する。現地調査を踏まえ、ハバナ旧市街の持つ二層の構造を論じた上で、ハバナ市歴史事務所による保存修復型再開発事業の実践プログラムを検証する。同事業における空間システムは、スペイン植民地時代のプラサシステムを下敷きに、街路-広場空間システムとして再定義されている。広場間を結ぶ歩行者優先の交通軸を中心に、エッジとなる海岸線までを回遊空間として設定し、街路空間に面した建物の接地階を商店や博物館としてリノベーションする。建物上層部には住宅機能を残したまま改修することで、街路空間の生活景を整えることに成功している。歴史事務所はこうしたプログラムを立案・実行するための組織であり,社会福祉プログラムと連動させる自律的な運用形態を生み出した。 |
藤井 敬士 (2010.03) |
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都市空間における移動-活動類型に着目した自転車共同利用事業の評価分析 |
An Evaluation of Bicycle Sharing Systems Focused on Travel-Activity Patterns |
都市空間における回遊性向上,中心市街地活性化といった文脈で近年関心が高まっている自転車共同利用を対象に,その導入施策の評価分析を行った.具体的には,IC カードを用いた乗り捨て可能な自転車共同利用システムを実装し,社会実験を行った.実験では,個人の細かな移動-活動類型を記録したPPデータ,駐車場や駐輪場の料金といった細かなLOSを表現したSPデータ,自転車共同利用システムの利用ログデータの複数データが得られ,これら複数データを融合利用することで,自転車共同利用システムの利用形態の分析を行い,個人の移動-活動類型を表すツアーパターンの選択を行動モデルで表現し,モデルを用いたシミュレーションによる自転車共同利用システムの導入シナリオの評価手法を開発した.(→談) |
松村 草也 (2010.03) |
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まちづくりにおける対話の研究 -風景を媒介とした動的言語モデルを用いて- |
Research on Dialogue in Community Renovation - Dynamic Linguistic Model Based on Landscape as Media - |
まちづくりにおける対話に焦点をあててその構造を形態素解析と相同性分析などのアプローチにより明らかにすることを試みた.主な分析の視点は,言語データの基礎的分析方法として,テキストマイニングを下敷きにしながら,ファセットというメタな発話内容のメタ概念を割付けた上で,対話の意味分析を行った.インタビューとコミュニティラジオでの発言データという二種類のデータを分析・比較を行うことによって,規範の出現パターンが対話相手によって大きく異なる場合と,相手によらず一定という場合が観測され,動的言語観に基づいた分析フレームの必要性が示された. (→談) |
山川 佳洋 (2010.03) |
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選択肢の認知-学習過程を考慮した都市空間における経路選択機構の分析 |
Route Choice in Urban Networks Considering Learning and Perception Mechanism in Choice Set |
膨大な都市空間上の移動活動データを基盤とした情報システムの構築を念頭に, 計算可能性と記述性に着目した行動モデルとDBシステムの提案を行った.ネットワーク データを必要としないバーチャルネットワークの概念を新たに提示した上で,都市空間 における移動ネットワークの動的な状態遷移に伴う学習機構に着目した逐次型の経路選択行動モデルを構築し,旅行者の認知過程がいくつかの学習機構のタイプ別に記述できることを,実際の行動データをもとに明らかにした. (→談) |
2009年
渡辺 美穂 (2009.03) |
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渋谷の街路空間における景観-行動分析 |
Activity-Oriented Scene Analysis in Street Space of Shibuya |
渋谷界隈の回遊行動に着目し,路地と人の行動の精密な観測結果をもとにネットワーク上の回遊行動に影響を与える空間指標の抽出と経路選択機構の解明を目指した.従来の研究で曖昧に使われてきた人の賑わいや回遊の心地よさ といった街歩きのコンテクストを回遊行動にOptional,Necessary,Socialという概念を導入することで意味づけし,渋谷界隈における人の回遊行動をプローブパーソン技術 によりデータ収集し,これを精緻に分析した. 渋谷界隈の街路ポテンシャルを指標化した上で,逐次的な経路選択モデルを推定することで,剰余空間のデザインが回遊行動に与える影響を明らかにした. |
卒業論文
2024年
- 「敵対的生成ネットワークを援用した土地利用と回遊行動の相互選択問題」,加藤小百合,2024
- 「流域避難における住民同士の情報伝達機構とその動的制御」,手代木祐可子,2024
- 「都市における交通系社会基盤の再活用事例」,長澤快門,2024
- 「二面市場導入に着目した浜通りの公共交通マネジメント」,平松正吾,2024
- 「多様体を用いた三次元経路選択モデルの推定」,松永隆宏,2024
2023年
- 「目的地選択の高解像度化にむけた汎化性の高いパラメータ推定アルゴリズム」,金田侑大,2023
- 「パネルデータを用いたCOVID-19が移動活動パターンに与えた影響の分析」,倉澤龍平,2023
- 「小さな公共交通における繰り返し行動データを利用した浮動型予約システムの導入効果」,白井帆香,2023
- 「自動・手動運転車両の混在流における情報の非対称性を考慮した車線変更モデル」,林由翔,2023
2022年
- 「避難到達可能性を考慮した動的滞在場所選択」,近藤愛子,2022
- 「渋谷の都市更新に伴う歩行者行動の変化」,増橋佳菜,2022
- 「時空間スケジューリングオークションを適用した交通網の動学最適化」,村橋拓真,2022
- 「時間変化する行動パラメータのリアルタイム推定手法」,望月陽介,2022
2022年
- 「避難到達可能性を考慮した動的滞在場所選択」,近藤愛子,2022
- 「渋谷の都市更新に伴う歩行者行動の変化」,増橋佳菜,2022
- 「時空間スケジューリングオークションを適用した交通網の動学最適化」,村橋拓真,2022
- 「時間変化する行動パラメータのリアルタイム推定手法」,望月陽介,2022
2021年
- 「利用者と運営者の相互推論に基づく公共交通の最適運用と動学的性質」,鈴木大樹,2021
- 「駅まち空間における再帰的回遊モデルの一般化と空間移転性」,月田光,2021
- 「複数地域連携に基づく異質性を考慮した人中心の住宅復興戦略」,前田歩美,2021
2020年
- 「生き延びる都市-松江城址旧街道筋の空間形成史とその類型-」,小関玲奈,2020
- 「三次元経路選択モデルの均衡制約付き推定法」,須賀拓実,2020
- 「選択肢非列挙型モデルの相互依存型選択問題への適用」,髙谷和弘,2020
- 「ポテンシャル・ゲームによる非対称立地の秩序解析」,渡邉葵,2020
2019年
- 「共有型交通システムの分散マッチング制御とその基本性質」,飯塚卓哉,2019
- 「解曲面に着目した都市空間の局所的な混雑評価手法の構築」,清水大暉,2019
- 「応用都市経済モデルを用いた平成の鉄道網整備評価」,出原昇馬,2019
2018年
- 「動的離散-連続モデルを用いた被災地域の避難網計画」,植田瑞貴,2018
- 「高速道合流部における経路予約型交通制御の計算手法」,広瀬啓人,2018
- 「駅まち空間における状態観測の不確実性を考慮した3次元経路選択モデル」,松岡央真,2018
- 「東京都市圏における移動-活動類型の継時変化とその特性分析」,山口未鈴,2018
2017年
- 「電波強度分布に基づく3次元経路選択分析」,後藤祥孝,2017
- 「共有型交通システムにおける動学的予約行動に着目した均衡問題」,森田智美,2017
- 「交通網の求心構造に着目した瀬戸内海沿岸都市の分布と形成過程」,山本正太郎,2017
2016年
- 「自動車二次元挙動分析に向けたプロビット型離散連続モデルの構築」,庄司惟,2016
- 「階層性を有する空間選択問題におけるLevy過程の導入」,近松京介,2016
- 「地域の紐帯を考慮した小さな公共交通の設計手法」,三木真理子,2016
- 「津波常襲地域における道路ネットワーク構造と立地プロセスに着目した都市形成過程の分析」,前田翠,2016
2015年
- 「都市空間における微視的領域の相関と集約化に着目した目的地選択モデル」,森部伸一,2015
- 「移動体通信による位置データを用いた都市空間上の交通行動分析とその可視化」,田子裕亮,2015
2014年
- 「避難時の相互作用項に着目したミクロ交通シミュレーション」,佐津川功季,2014
2013年
- 「移動負荷概念の導入による住区の歩行環境に着目したアクティビティ分析」,今泉孝章,2013
- 「相互離散連続モデルを援用した共有型交通システムの実装」,若林由弥,2013
2012年
- 「移動軌跡記録を用いた高齢者の行動圏域の拡がりとその特性分析」,池田圭吾,2012
- 「ポテンシャル関数を援用した二次元回遊シミュレーションの実装」,伊藤創太,2012
2011年
- 「移動文脈と速度の関係性を考慮した都市空間の回遊行動分析」,植村恵里,2011
- 「地域の空間構造と派生活動の集約化に関する研究」,斎藤有紗,2011
- 「移動軌跡の抽出率に着目した都市交通管制系統の評価」,瀧口洋平,2011
2010年
- 「移動制約者の行動日誌と位置記録に基づいた街路空間分析」,大村朋之,2010
2009年
- 「観光行動空間における継起的選択構造の分析 ~中海・宍道湖・大山圏域観光周遊調査結果を用いて~」,山崎一郎,2009
- 「環境にやさしい交通行動への奨励制度に関する実証的研究」,山田孝太郎,2009
2008年
- 「移動軌跡データを用いた自転車利用パターンの時空間解析」,藤井敬士,2008
- 「目的地選択行動の逐次性に着目した行動文脈推計手法の評価」,松村草也,2008
- 「認知選択肢集合に着目した自動車の経路選択行動の基礎分析」,山川佳洋,2008
2007年
- 「観光資源の空間的分布と風景街道の回遊性に関する考察」,児玉大樹,2007
- 「都市高速道路における協調的車線変更行動の研究」,東海林慎,2007
- 「災害発生を想定した交通量予測とネットワーク強度の評価」,牧周佑,2007
- 「行動文脈の軌跡に注目した都市の空間速度分析」,渡辺美穂,2007
卒業設計
2012年
- 「知る辺になるまち」,福士薫,2012
2009年
- 「牧野富太郎の道を歩く」,井上麻衣子,2009
2008年
- 「Kawaii Tokyo」,中村優子,2008