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ネットワーク上の空間認知と選択-そのモデル化のパラドクス
GEV型の確率的意思決定モデルを下敷きに,ネットワーク上の行動選択を表現する理論的なモデルの研究を行っています.大規模-中規模-小規模な空間の選択行動をa)選択肢集合の限定法,b)空間認知の記述法,c)計算性の確保などに着目した上でモデル化し,GPS携帯電話などを用いて観測し実時間シミュレーションの実装するとともに,こうしたモデルを用いた連続空間選択におけるブラエスのパラドクスの検証に強い関心を持っています.日々の空間選択学習過程に着目して,自転車共同利用サービスの実装や,観光地における歩行者回遊を考慮した空間設計,大規模インフラ整備時の生活空間への影響評価などへの適用を目指しています.
主な研究テーマ:
1)渋谷における歩行者の空間回遊行動のモデル化
2)自転車を使った生活行動のモデル化と共同利用配置計画
3)Labeling法による選択肢集合の限定法を用いた経路選択モデル
4)並列計算による大規模ネットワークのシミュレーションモデルの実装
5)ブラエスのパラドクスの理論的検証
6)広場空間におけるアフォーダンスを考慮した空間選択行動分析
関連リンク
観光行動-空間設計
「ここではないどこかへ」私たちは今いる場所を遠く離れて,どこかへ移動することで,ようやくはじめて,その時間的,空間的,意味的な遠さの果てに,相対化できた世界と自分に対してどうやって向き合えばいいのかを知る.牧野富太郎の道づくりでは,人物史に着目して地域空間誌を掘り起こした上で,レーダー本郷を用いた体験型ツーリズムプログラムの設計と実践を行い,観光行動分析に基づいた都市空間の設計とおもしろいツーリズムプログラムの実践を目指しています.主なフィールドは,北海道における自転車ツーリズム,瀬戸内海,四万十,三原村,松野町,大月町,沖縄,横浜,出雲地方などです.
主な研究テーマ:
1)牧野富太郎の人物史を下敷きにした自然植物園の設計
2)遍路における言語表現に着目した景域構造の分析
3)自転車にのって横浜で屋台に行くツーリズム研究
4)GPS携帯電話によるスクリプト情報配信型ツーリズムの研究
5)出雲地方の観光行動データマイニング
6)しまなみアーティストインレジデンスのプログラムの設計
関連リンク
四国風景づくりの会|横浜モビリティデザイン|牧野富太郎の道|風景遺産789
ネットワークゲーム研究
美しい風景の保全や,縮退する都市におけるシェリングシステムの挿入といったテーマに関心を持っています.このような問題を取り扱う上で,単に事例を整理するだけでなく,文化的風景を下敷きにした生業を成立させてきた人間関係や,シェアリングという仕組みを成立させるための相互扶助といった概念に着目して紐帯の意味を読み解くアプローチを考えています.まちづくりにおける調整過程,学習,相互作用といった人と人の協働の諸相に焦点をあて,ゲーム理論やネットワーク分析というアプローチにより理論的な枠組みを作り上げたいと思っています.
主な研究テーマ:
1)災害時のネットワーク構造が避難行動に与える影響
2)自転車利用のオークションシステムのマイクロインフラストラクチャ分析
3)まちづくりのコミュニケーションの構造分析
4)キューバーのCDR分析