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第21回行動モデル夏の学校2022は、コロナウイルス流行を受け本年度は対面とオンラインのハイブリッド形式にて、2022年9月23~25日にかけて行われました。

このセミナーでは、ネットワーク上の選択理論の基礎となる行動モデルとフローモデルの講義を下敷きに、スマートフォンによるプローブパーソンデータを用いたプログラミングスタディにチームで取り組みます。都市計画や交通計画、土木計画における立地選択、目的地選択、経路選択、交通手段選択などの様々な需要予測の中での位置づけと事例紹介を行ったうえで、道路空間の再配分や観光、中心市街地再生、マーケティングなどへの応用と、プローブパーソン調査などの新たな行動調査とデータプラットフォーム手法についての最新事例を学びました。以下にその内容をまとめます。

The special seminar was held during this summer (Sep. 2022). This series of 3 days lectures and exercises will be an insight in Model Estimation. This annual event has been held since 2002 and this is the 21st time. Outstanding researchers showed the case studies on demand estimations of location choice, route choice, and transportation mode choice used in the fields of: Civil planning, Urban planning, and Transportation planning. We learned the brand-new methods of individual behavior survey like Probe Person, and thought about how to apply it practically in real world such as: Redistribution of Road Usage, Tourism Planning, Renewal of City Central Area, and Marketing optimization.


特別講義 Special lectures /基調講演 Keynote lectures / 講義 Lectures / 研究奨励賞受賞者講演 Invited lecture / 演習 Group work / 表彰 Award


基調講演 Keynote Lecture


屋井鉄雄(東京工業大)
私と行動モデル

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記念講演 Commemorative Lecture


Prof. Teodor Gabriel Crainic (Université de Montréal)
Deterministic/Stochastic Demand Optimization for Urban Logistics

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講義 Lectures


小林里瑳(東京大)
MNL,NL,RLコードの説明

初学者のためのRチュートリアル

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渡邉萌(東京大)
ベイズ推定の基礎&構造化プロビットモデル

初学者のためのRチュートリアル

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1. Arnab Jana (IIT Bombay)
Introduction to Transportation Behavioral Modelling

Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning

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2. Giancarlos Troncoso Parady (UTokyo)
Size matters: The use and misuse of statistical tests in discrete choice models

Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning

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3. Makoto Chikaraishi (Hiroshima University)
Fundamentals of neural network modeling and its applications to travel behavior analysis

Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning

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4. Muhammad Awais Shafique (University of Central Punjab)
Fundamentals and applications of weak learners

Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning

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5. Hideki Yaginuma (Tokyo University of Science)
Machine Learning for Behavior Model

Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning

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6. Yuki Oyama (Shibaura Institute of Technology)
Recursive structure of decision-making in networks: Modeling and estimation

Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning

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倉内慎也 (愛媛大)
行動モデルの基礎

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佐々木邦明 (早稲田大)
パラメータ推定の基礎

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山本俊行(名古屋大学)
離散連続選択モデル

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円山琢也(熊本大)
ネットワークモデルの基礎

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井料雅隆 (東北大)
ネットワークモデルの応用

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1. Takao Dantsuji (Kanazawa University)
Meta-reinforcement learning for multi-modal multi-region coordinated control

#1 BinN Research Seminar: Latest Optimization Theory and Network Problems


2. Fuga Mayuzumi (UTokyo)
A structured programming method for matching heterogeneous demand in mixed freight and passenger network

#1 BinN Research Seminar: Latest Optimization Theory and Network Problems

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3. Riki Kawase (Tokyo Institute of Technology)
Optimization of inventory transportation strategy, considering the procurement of goods by the affected population

#1 BinN Research Seminar: Latest Optimization Theory and Network Problems

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1. Risa Kobayashi (UTokyo)
Modeling and Case Study of Land Transaction Mechanism with Gale-Shapley Algorithm

#2 BinN Research Seminar: Can Urbanists Change Cities with Diverse Mathematics?

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2. Hiroe Ando (Kumamoto University)
Characteristic of transport network based on the eigenvalue analysis

#2 BinN Research Seminar: Can Urbanists Change Cities with Diverse Mathematics?

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3. Hajime Watanabe (UTokyo)
Bayesian sample selection model for dealing with non-randomly missing travel behavior outcomes

#2 BinN Research Seminar: Can Urbanists Change Cities with Diverse Mathematics?

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演習 Group work


課題:プローブパーソンデータを用いた行動モデル推定
プローブパーソンデータ(ロケーションデータ、ウェブダイアリー)・土地利用データ・交通ネットワークデータを用いて、離散選択モデルをはじめとした行動モデルの構築と推定をグループごとに行い、成果を発表しました。



01. 豊田中央研究所   pdf

発表概要:持続可能な社会に向けての新しいサービスや車両の設計において、それらの経済性(事業性)を把握することは重要である。本発表では共有自律型の電気自動車(SAEV)に着目し、横浜市内を対象として人の交通手段行動を考慮した上でのSAEVサービスの事業性を検討した。(横浜PP@2009年、交通手段選択モデル@MNL)

感想:基礎講義もあり初心者でも課題に取り組めたこと、「行動モデルを使った分析を社会にどう役立てるか」を考えられたこと、先生方と議論する時間をとれたこと、様々な分析アイデア(多様性と発想力)に触れれたことから、良い経験と刺激を頂き行動モデルの面白さを実感することができました。また、政策分析の点でオリジナリティを出せ、先生方からも一定の評価を頂けたので嬉しいです。来年も是非、チーム参加したいと思います。



02. IIT Bombay   pdf

Summary:Our team analysed the Toyosu 2021 data. We focused specifically on Shopping and Eating trips conducted by polluting or private vehicles such as cars, taxis, motorcycles and freight cars. An MNL model was then developed to analyse the factors affecting the choice of these Modes. Next, the feasibility of replacing these trips with the Autonomous Delivery System (ADS) was studied. It was found that the ADS can be used in this location. At last, the demand location was predicted using Machine Learning Models (ANN and XGB) for the ADS.

Comment:Our model accuracy was good in the case of MNL. We received some comments regarding improvement for the variables chosen for the Machine Learning Models. Moreover, we were asked to consider the relevance of the proposal for using ADS in Tokyo concerning their socio-economic characteristics.



03. 熊本大学   pdf

発表概要:近年の自動車利用による,様々な問題を解決するために,自動車利用を減少させることを目的とした政策の提案を行いました.時間配分モデルを構築し,1日の時間を「自動車を利用している時間」と「それ以外の時間」に配分し,自動車利用しやすい人の特徴を分析しました.その後,シミュレーションによる,自動車利用者数,総自動車利用時間,二酸化炭素排出量の変化を確認しました.

感想:当初は,MNLを用いて,自動車利用者数を減少させるための提案を行う予定でしたが,問題点が発生し,直前に離散・連続モデルを使用することになりました.なんとかシミュレーションまで辿り着けたのは,非常に良い経験になったと思います.しかし,課題も多いため,来年は今回頂いたアドバイスをもとに,課題の改善とさらに挑戦的な問題に取り組めるように頑張ろうと思います.最後に,運営の皆様,ご指導して頂いたTAと先生方に感謝申し上げます.



04. 愛媛大学   pdf



05. 山梨大学   pdf

発表概要:環境負荷の大きい自動車交通に対し、炭素税を導入した際の交通手段分担率の変化、二酸化炭素排出量の変化を分析しました。また、CES関数を用いた経済モデルとMNLモデルを統合した分析にも挑戦し、より精度の高いパラメータ推定を行いました。

感想:私たちは、例年使用しているCESモデルとMNLモデルを組み合わせた分析に挑戦しました。しかし、ロジットモデルによる分析は初めてということもあり、価格パラメータが有意な値にならないなど、パラメータを正確に推定できなかったことが課題となりました。ただ、今回の行動モデル夏の学校で先生方から貴重なご意見を数多くいただき、ロジットモデルに対する理解を深めることができました。今回学んだことを来年の演習に生かしていきたいです。



06. 東北大学A   pdf



07. 東北大学B   pdf

発表概要:コロナ禍での在宅勤務に着目し,在宅勤務が買い物行動に及ぼす影響を買い物行動の活動頻度モデルを作成し分析した.PPデータから各個人が在宅勤務を行なっているかを判断し,それを説明変数の一つとして加えたモデルを作成した.

感想:私たちのチームでは着目するテーマがなかなか決まらず苦戦しました.最終発表では他のチームの方々が様々なおもしろいテーマに着目していて大いに刺激を受けました.来年は今年の経験を活かしてパワーアップした成果を発表したいと考えています.また,私たちのチームは仙台から参加しましたが運営のみなさんのおかげでリモートで参加することができました.ありがとうございました.



08. 名古屋大学   pdf



09. 広島大学A   pdf



10. 広島大学B   pdf



11. 早稲田大学A   pdf

発表概要:画像を分析して、色と人々の移動傾向、また地域特性との関連性を解明しようと試みた。手法としては、Googleストリートビューを用いてトリップ到着地の画像を抽出し、この画像から色相、彩度、明度などの情報を算出したうえで、離散選択モデル、ランダムフォレストを使った分析を行った。

感想:私たちのチームは、昨年までと趣向を変えたチャレンジングな内容に取り組みました。最終的な分析完了まではいけなかったものの、議論をしながら手探りで進めることにやりがいを感じることができました。来年以降は、挑戦的なテーマに取り組みつつも結果を出すことを目指したいと思います。運営の皆様、先生方、ありがとうございました。



12. 早稲田大学B   pdf

発表概要:公共交通機関は人口減少社会、昨今のコロナウイルスの蔓延によって、維持が難しい状況が続いている。ワクチン接種の有無と交通手段選択の関係性を把握し、費用面の優遇措置を行った場合の公共交通機関への影響を推定することで、公共交通機関利用の促進に向けた施策を検討した。

感想:交通手段選択に影響する事項は複雑に絡み合っており、モデルに落とし込むことに苦労した。結果的にワクチン接種と費用面での優遇措置における影響は小さかったため、より公共交通機関利用を促進するには、費用面以外の心理的ハードルを下げる措置等も検証すべきと感じた。



13. 芝浦工業大学A   pdf

発表概要:2021年における緊急事態宣言やワクチン接種が人々の買い物行動に影響を与えていたという仮説のもと、豊洲のPPデータを用いて、買い物目的地を目的変数とした二項ロジットモデルの構築に取り組んだ。説明変数には緊急事態宣言やワクチン接種のダミー変数などを組み込み、基礎分析やモデルのパラメータ推定から特に緊急事態宣言による影響を確認できた他、居住地及びその周辺の環境においても有意な結果を示すことができた。

感想:コロナ禍での政策が人々の行動に与える影響について分析したいという思いからスタートし、買い物目的地選択モデルを選定いたしました。基礎分析において興味深い結果を得ることが出来ましたが、モデル推定の面で課題が残る結果となりました。今回の課題を次回以降の反省にしたいと思います。最後にご指導いただいた先生・TAの皆様、夏の学校運営の皆様ありがとうございました。



14. 芝浦工業大学B   pdf

発表概要:街路景観に基づいた人の行動を一般化RLを用いて分析しました.街路景観特徴量はリンク単位のGoogle street viewから得られた画像をセマンティックセグメンテーションによって抽出しました.政策分析では,歩道幅を広げることで歩道の拡張が街の活性化に繋がる示唆を与えました.

感想:去年はモデル推定がなかなかできず政策評価まで行えませんでしたが,今年はその反省を活かして準備を進めたため,なんとか最後まで辿り着くことができました.結果として総合1位とDavis賞を獲得することができ,大変嬉しく思います.来年も今年と同様大山研らしく,街における人の行動に着目した発表ができるように精進します.運営の皆様,講師の皆様,ありがとうございました.



15. 東京海洋大学   pdf



16. 東京工業大学   pdf

発表概要:2018年~2021年における豊洲のPPデータと,東京23区内に存在する飲食店の食べログデータ(星の数,予算)を用いて,人々の食事行動における目的地選択モデルの推定を行った.東京23区を分割した各グリッドにおける星の平均,駅の個数,店舗数,予算の平均,およびトリップの起点から各グリッドまでの直線距離をモデルの説明変数とした.その結果,食事行動における目的地選択は,特に星の数と距離に影響を受けることがわかった.

感想:私たちは身近な行動モデルの作成をしようという方針のもと、食べログに注目しました。人々の食事行動は食べログの星によってどのように影響されるのかを調べるために、地道にデータを収集し、行動モデルを作成、そして、簡単な政策シミュレーションまで行うことができました。特にモデル作成の場面では、試行錯誤の重要性を痛感しました。チーム全員の食べログへの好奇心から、分析を非常に楽しみながら行えたと思います。



17. 東京理科大学   pdf



18. 北海道大学   pdf



19. 東京大学福田研究室A   pdf



20. 東京大学福田研究室B   pdf

Summary:Based on the background that dynamic fare pricing will be introduced by railway companies in the near future, we try to estimate the train fare elasticity changes before and after the COVID-19 pandemic based on the Toyosu personal probe data. Based on the analysis results by Multinomial Logit Model (MNL), it is found that during peak hours, people are less sensitive to fare. In addition, people become more sensitive to price after the pandemic. Then, we applied fare increases during peak hour to simulate the results and compare operator’s revenue and ridership changes. This result could be used as a reference for the railway operator.

Comment:Our work focused on mode choice model where we investigate the probabilities or choosing each mode which satisfied our objectives. Although the result was quite interesting, our method was simple. For future work, we could extend our investigation by using different models, such as departure time model, and random coefficient models, which will make our result more reliable.



21. 東京大学交通研究室A   pdf

概要:「はしご酒」時に誰しもが経験する、通りかかった店舗に入店するか否かの意思決定を、サーチモデルによって記述した。初めにサーチモデルのパラメータを推定し、その後に推定されたパラメータを用いて、はしご酒行動のシミュレーションを行なった。 サーチモデル式は、店舗の外見・予算・探索コスト・探索続行時の期待効用を含む。PPから整形したデータで推定されたパラメータは、シミュレーションにおいて店舗に対する価値基準として扱い、ロジットモデルで経路を選択したagentが入店した際に得る、報酬の計算に使用した。その上で、再度サーチモデルのパラメータを動かすと、推定パラメータとは異なる点でagentの期待効用を最大とするサーチパラメータが見つかった。具体的には、予算をもう少し重視し、粘り強く探索せよ、という示唆を得た。

感想:「はしご酒」をどうモデル化できるか?サーチで記述できるのではないか?とアイディアがあがり、サーチ理論の実装に挑戦してみたい、2年目の班員は昨年テキスト分析を取り入れたため今年は画像を活用したい、等の理由で決定しました。 モデルを組むことや実際に計算することよりもデータ整備に手こずり、結果の解釈や政策へと繋げることは課題として残りましたが、既存のモデルで表現されない現象に着目し、ユニークな発表ができたのではないか、と思います。



22. 東京大学交通研究室B   pdf

概要:コロナ禍で深刻な打撃を受けた観光業に対して,政府はGo To トラベルキャンペーンを実施した.しかし,政策の効果が高級ホテルに偏っているという指摘があり,観光事業者を幅広く支援するためには,適切な補助金制度の設計が必要である.我々は,2017年道後の調査の中で,個人の食事代・お土産代・交通費のデータを用いて離散連続モデルを構築し,シミュレーションを行なった. 結果として,交通費,食事費,お土産代の順に効用の低減が早くなるということがわかった.また,シミュレーションでは特定の分野における補助金が,他の分野での消費を促進することがあることを確認できた.

感想:松山のデータに消費額のデータがあったことに着目し,最適な補助金の配分方法を考えたら面白そうだと考えました.採用した離散連続のモデルは数学的背景がやや難しかったのですが,推定した結果は面白くなったと思います.実際の政策分析までつなげることが難しく,苦労しました.先生方のサポートによりなんとか乗り切ることができたと感じております.ありがとうございました.



23. 東京大学社会基盤学科B3   pdf

概要:豊洲のPP調査結果を用いて、シェアサイクルの交通手段としての選択について分析し、それが上位交通手段選択にどのように影響するか、またポートのより効果的な分布の提案を試みた。ポートの残り台数のデータや天気データなども取得し、天気や内生性を含めたモデル構築を試みた。NLモデルを採用し、公共交通選択、また末端交通としてのシェアサイクルの選択を段階的に表現した。データ量の制約からパラメータの推定はうまくいかず、政策提案につなげられなかった。

感想:関心に基づいてシェアサイクルの交通手段選択についての分析を試みましたが、その特性上注目したいPP調査データの数が著しく少なく、その扱いに苦労しました。また、データの取得・整形に多くの時間を費やし、モデルの構築の方に手を回すのが遅くなったのも悔やまれる点でした。今回の反省点やモデルの中に反映しきれなかったアイデアを、次回以降の夏の学校で生かしていきたいです。運営の方々や、助言をくださった講師の方々に感謝申し上げます。



24. 個人参加グループ   pdf

概要:本発表では移動の減少の解決を念頭に仕事帰りの余暇の寄り道の要因を把握した.豊洲のPPデータを用い,直前の移動がその日最後の業務関連目的であったかつ,目的が帰宅,買物(60分以上),食事(60分以上),娯楽,観光,散策である移動に対し,目的が帰宅か否かを説明するBLモデルを推定した.モデルの信頼性に課題があるが,収入が高いほど寄り道しやすいことが分かり,寄り道の議論だけではなく,その背景要因の貧困問題から取り組むべき可能性を指摘した.

感想:離散選択モデルを自分の研究でも使ってみたいと思い参加しました。コーディングの仕方や他の班の発表の推定方法なども含めて講義でどのようなことができるのか・どうすればできるのかがわかってより使いやすくなったと思います。演習では普段全く使っていないデータを触り、メインで使ったことはない選択モデルを推定することは貴重な経験でした。




表彰 Award

行動モデル夏の学校には例年、数理的にモデリングをつめられていたグループには、故・上田孝行先生にちなんだ香住賞が、行動分析によって興味深いfact findingを実現したグループには、故・北村隆一先生にちなんだDavis賞が送られます。今年度の受賞チームは以下の通りです。

香住賞:該当チームなし


Davis賞:14. 芝浦工業大学B


総合1位:14. 芝浦工業大学B

  2位:22. 東京大学交通研究室B

  3位:16. 東京工業大学

  4位:21. 東京大学交通研究室A

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