東京大学 羽藤研究グループ > 講座 > 2022 > 行動モデル夏の学校2022 > 当日のまとめ
第21回行動モデル夏の学校2022は、コロナウイルス流行を受け本年度は対面とオンラインのハイブリッド形式にて、2022年9月23~25日にかけて行われました。 特別講義 Special lectures /基調講演 Keynote lectures / 講義 Lectures / 研究奨励賞受賞者講演 Invited lecture / 演習 Group work / 表彰 Award |
基調講演 Keynote Lecture
屋井鉄雄(東京工業大) |
記念講演 Commemorative Lecture
Prof. Teodor Gabriel Crainic (Université de Montréal) |
講義 Lectures
小林里瑳(東京大) 初学者のためのRチュートリアル |
渡邉萌(東京大) 初学者のためのRチュートリアル |
1. Arnab Jana (IIT Bombay) Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning |
2. Giancarlos Troncoso Parady (UTokyo) Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning |
3. Makoto Chikaraishi (Hiroshima University) Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning |
4. Muhammad Awais Shafique (University of Central Punjab) Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning |
5. Hideki Yaginuma (Tokyo University of Science) Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning |
6. Yuki Oyama (Shibaura Institute of Technology) Lecture Series 1:Behavioral Modelling and Machine Learning |
倉内慎也 (愛媛大) |
佐々木邦明 (早稲田大) |
山本俊行(名古屋大学) |
円山琢也(熊本大) |
井料雅隆 (東北大) |
1. Takao Dantsuji (Kanazawa University) #1 BinN Research Seminar: Latest Optimization Theory and Network Problems |
2. Fuga Mayuzumi (UTokyo) #1 BinN Research Seminar: Latest Optimization Theory and Network Problems |
3. Riki Kawase (Tokyo Institute of Technology) #1 BinN Research Seminar: Latest Optimization Theory and Network Problems |
1. Risa Kobayashi (UTokyo) #2 BinN Research Seminar: Can Urbanists Change Cities with Diverse Mathematics? |
2. Hiroe Ando (Kumamoto University) #2 BinN Research Seminar: Can Urbanists Change Cities with Diverse Mathematics? |
3. Hajime Watanabe (UTokyo) #2 BinN Research Seminar: Can Urbanists Change Cities with Diverse Mathematics? |
演習 Group work
課題:プローブパーソンデータを用いた行動モデル推定
プローブパーソンデータ(ロケーションデータ、ウェブダイアリー)・土地利用データ・交通ネットワークデータを用いて、離散選択モデルをはじめとした行動モデルの構築と推定をグループごとに行い、成果を発表しました。
01. 豊田中央研究所 pdf 発表概要:持続可能な社会に向けての新しいサービスや車両の設計において、それらの経済性(事業性)を把握することは重要である。本発表では共有自律型の電気自動車(SAEV)に着目し、横浜市内を対象として人の交通手段行動を考慮した上でのSAEVサービスの事業性を検討した。(横浜PP@2009年、交通手段選択モデル@MNL)
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02. IIT Bombay pdf Summary:Our team analysed the Toyosu 2021 data. We focused specifically on Shopping and Eating trips conducted by polluting or private vehicles such as cars, taxis, motorcycles and freight cars. An MNL model was then developed to analyse the factors affecting the choice of these Modes. Next, the feasibility of replacing these trips with the Autonomous Delivery System (ADS) was studied. It was found that the ADS can be used in this location. At last, the demand location was predicted using Machine Learning Models (ANN and XGB) for the ADS.
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03. 熊本大学 pdf 発表概要:近年の自動車利用による,様々な問題を解決するために,自動車利用を減少させることを目的とした政策の提案を行いました.時間配分モデルを構築し,1日の時間を「自動車を利用している時間」と「それ以外の時間」に配分し,自動車利用しやすい人の特徴を分析しました.その後,シミュレーションによる,自動車利用者数,総自動車利用時間,二酸化炭素排出量の変化を確認しました.
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04. 愛媛大学 pdf
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05. 山梨大学 pdf 発表概要:環境負荷の大きい自動車交通に対し、炭素税を導入した際の交通手段分担率の変化、二酸化炭素排出量の変化を分析しました。また、CES関数を用いた経済モデルとMNLモデルを統合した分析にも挑戦し、より精度の高いパラメータ推定を行いました。
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06. 東北大学A pdf
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07. 東北大学B pdf 発表概要:コロナ禍での在宅勤務に着目し,在宅勤務が買い物行動に及ぼす影響を買い物行動の活動頻度モデルを作成し分析した.PPデータから各個人が在宅勤務を行なっているかを判断し,それを説明変数の一つとして加えたモデルを作成した.
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08. 名古屋大学 pdf
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09. 広島大学A pdf
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10. 広島大学B pdf
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11. 早稲田大学A pdf 発表概要:画像を分析して、色と人々の移動傾向、また地域特性との関連性を解明しようと試みた。手法としては、Googleストリートビューを用いてトリップ到着地の画像を抽出し、この画像から色相、彩度、明度などの情報を算出したうえで、離散選択モデル、ランダムフォレストを使った分析を行った。
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12. 早稲田大学B pdf 発表概要:公共交通機関は人口減少社会、昨今のコロナウイルスの蔓延によって、維持が難しい状況が続いている。ワクチン接種の有無と交通手段選択の関係性を把握し、費用面の優遇措置を行った場合の公共交通機関への影響を推定することで、公共交通機関利用の促進に向けた施策を検討した。
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13. 芝浦工業大学A pdf 発表概要:2021年における緊急事態宣言やワクチン接種が人々の買い物行動に影響を与えていたという仮説のもと、豊洲のPPデータを用いて、買い物目的地を目的変数とした二項ロジットモデルの構築に取り組んだ。説明変数には緊急事態宣言やワクチン接種のダミー変数などを組み込み、基礎分析やモデルのパラメータ推定から特に緊急事態宣言による影響を確認できた他、居住地及びその周辺の環境においても有意な結果を示すことができた。
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14. 芝浦工業大学B pdf 発表概要:街路景観に基づいた人の行動を一般化RLを用いて分析しました.街路景観特徴量はリンク単位のGoogle street viewから得られた画像をセマンティックセグメンテーションによって抽出しました.政策分析では,歩道幅を広げることで歩道の拡張が街の活性化に繋がる示唆を与えました.
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15. 東京海洋大学 pdf
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16. 東京工業大学 pdf 発表概要:2018年~2021年における豊洲のPPデータと,東京23区内に存在する飲食店の食べログデータ(星の数,予算)を用いて,人々の食事行動における目的地選択モデルの推定を行った.東京23区を分割した各グリッドにおける星の平均,駅の個数,店舗数,予算の平均,およびトリップの起点から各グリッドまでの直線距離をモデルの説明変数とした.その結果,食事行動における目的地選択は,特に星の数と距離に影響を受けることがわかった.
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17. 東京理科大学 pdf
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18. 北海道大学 pdf
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19. 東京大学福田研究室A pdf
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20. 東京大学福田研究室B pdf Summary:Based on the background that dynamic fare pricing will be introduced by railway companies in the near future, we try to estimate the train fare elasticity changes before and after the COVID-19 pandemic based on the Toyosu personal probe data. Based on the analysis results by Multinomial Logit Model (MNL), it is found that during peak hours, people are less sensitive to fare. In addition, people become more sensitive to price after the pandemic. Then, we applied fare increases during peak hour to simulate the results and compare operator’s revenue and ridership changes. This result could be used as a reference for the railway operator.
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21. 東京大学交通研究室A pdf 概要:「はしご酒」時に誰しもが経験する、通りかかった店舗に入店するか否かの意思決定を、サーチモデルによって記述した。初めにサーチモデルのパラメータを推定し、その後に推定されたパラメータを用いて、はしご酒行動のシミュレーションを行なった。 サーチモデル式は、店舗の外見・予算・探索コスト・探索続行時の期待効用を含む。PPから整形したデータで推定されたパラメータは、シミュレーションにおいて店舗に対する価値基準として扱い、ロジットモデルで経路を選択したagentが入店した際に得る、報酬の計算に使用した。その上で、再度サーチモデルのパラメータを動かすと、推定パラメータとは異なる点でagentの期待効用を最大とするサーチパラメータが見つかった。具体的には、予算をもう少し重視し、粘り強く探索せよ、という示唆を得た。
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22. 東京大学交通研究室B pdf 概要:コロナ禍で深刻な打撃を受けた観光業に対して,政府はGo To トラベルキャンペーンを実施した.しかし,政策の効果が高級ホテルに偏っているという指摘があり,観光事業者を幅広く支援するためには,適切な補助金制度の設計が必要である.我々は,2017年道後の調査の中で,個人の食事代・お土産代・交通費のデータを用いて離散連続モデルを構築し,シミュレーションを行なった. 結果として,交通費,食事費,お土産代の順に効用の低減が早くなるということがわかった.また,シミュレーションでは特定の分野における補助金が,他の分野での消費を促進することがあることを確認できた.
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23. 東京大学社会基盤学科B3 pdf 概要:豊洲のPP調査結果を用いて、シェアサイクルの交通手段としての選択について分析し、それが上位交通手段選択にどのように影響するか、またポートのより効果的な分布の提案を試みた。ポートの残り台数のデータや天気データなども取得し、天気や内生性を含めたモデル構築を試みた。NLモデルを採用し、公共交通選択、また末端交通としてのシェアサイクルの選択を段階的に表現した。データ量の制約からパラメータの推定はうまくいかず、政策提案につなげられなかった。
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24. 個人参加グループ pdf 概要:本発表では移動の減少の解決を念頭に仕事帰りの余暇の寄り道の要因を把握した.豊洲のPPデータを用い,直前の移動がその日最後の業務関連目的であったかつ,目的が帰宅,買物(60分以上),食事(60分以上),娯楽,観光,散策である移動に対し,目的が帰宅か否かを説明するBLモデルを推定した.モデルの信頼性に課題があるが,収入が高いほど寄り道しやすいことが分かり,寄り道の議論だけではなく,その背景要因の貧困問題から取り組むべき可能性を指摘した.
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表彰 Award
行動モデル夏の学校には例年、数理的にモデリングをつめられていたグループには、故・上田孝行先生にちなんだ香住賞が、行動分析によって興味深いfact findingを実現したグループには、故・北村隆一先生にちなんだDavis賞が送られます。今年度の受賞チームは以下の通りです。
香住賞:該当チームなし
Davis賞:14. 芝浦工業大学B
総合1位:14. 芝浦工業大学B
2位:22. 東京大学交通研究室B
3位:16. 東京工業大学
4位:21. 東京大学交通研究室A