目次

  1. 防災地理部の活動理念
  2. 活動概要
  3. 演習資料
  4. 日程
  5. 活動報告
  6. 防災地理部表彰規定
  7. 各校の活動
  8. お問合せ

防災地理部の活動理念

地理学者ブローデルの「地中海」を手にとると、「まず初めに山地」という意外な文章で始まります。地形によってその運命を大きく左右された地中海を描いた物語は、人間の生活全般に対して、長くにわたって影響を与え続ける地域的・社会的な構造の学問「地理」の重要性を示唆しています。地理を学ぶことは、その地域に生きる上で必須であることは疑いの余地もない、しかし私たちは、自分たちが暮らしている地域のことをどれだけ知っているといえるでしょうか。

災害は忘れた頃にやってくる。長い時間、地域で暮らしていれば、災害に直面することもあるでしょう。災害が一度起きれば、地域の存続そのものが左右されることになります。危機に直面した地域で、わたしたちは、身の回りの暮らし、経済、文化の問題解決を迫られることになるでしょうか。そのとき、私たちは、何を頼りに、復興のための道筋を描けばいいでしょうか。「地域のよりよい理解」を下敷にした「災害復興への備え」を考えることが今求められています。

「防災地理部」では、地域で生きる私たち自身が、さまざまな世代の人々とともに、自ら地域を歩き、語りあい、問題を発見すること。さまざまな声に耳を傾け、懸命に考えること。そうして得られた地域のよりよい理解に基づいて、地図を囲んで線を引き、地域の復興と災害への備えを描くことに、みんなで取り組んでみたいと考えています。

こうした学びを独習で進めることは簡単ではありません。防災地理部では、東京大学工学部社会基盤学科の基礎プロジェクト1で、学部3年生が取り組んでいる演習資料を活用しながら、都市計画や防災・復興を専門とする大学生らともに学びを深めます。地域の地理の総合理解、地理的課題の抽出と災害シナリオの作成、事前復興計画の策定までを、複数の学校共同で行い、東京大学で12月に開催予定の復興デザイン会議で復興に携わる全国の人に向けて発信します。

災害からの地域復興は、どのような形をとるにせよ、そのいずれもが、空間の力を借りることなく、十分な力を発揮することは難しいでしょう。「防災地理部」では「地理」と「防災」の問題を、同時に現場で考えることを通じて、地域で生きる術を学んでいくための活動の場です。地域のみなさんと一緒に楽しく学んでいきましょう。なにとぞよろしくお願いいたします。

羽藤英二

活動概要

慣れ親しんだ地域の地形や歴史、地域の人々の声から学び、南海トラフ地震や豪雨災害が起きた場合に課題となることは何か、自分たちに今何ができるかについて、みんなで議論します。 地域の方や家族への過去の災害に関するインタビュー、同級生へのアンケート、レイヤー分析や歴史史料調査など、地元に住む中高校生だからこその視点を生かして事前復興プランを考えます。 2026年度は宇和島東高校、宇和島南高校、大洲高校、大洲農業高校、天竜高校、南宇和高校、八幡浜高校の皆さんとともに取り組みます。

演習資料

活動の進め方(詳細とポイント)

防災、事前復興とは何をすることでしょうか。何から考えればいいのでしょうか。 地域の方や家族への過去の災害に関するインタビュー、同級生へのアンケート、レイヤー分析や歴史史料調査など、復興と防災地理の学習の進め方を紹介します。

過去の活動のまとめ


    防災地理部2025年の活動
    防災地理部2024年の活動
    防災地理部2023年の活動
    防災地理部2022年の活動

日程

※スマホでは右スクロールしてください


日程形式内容参加校
6/9(火)・12(金)初回授業ガイダンス
大学での研究の紹介
宇和島東高校,宇和島南中等,大洲高校,大洲農業高校, 天竜高校,南宇和高校,八幡浜高校
7/10(金)・15(水)第二回授業視察前準備
課題テーマの設定
宇和島東高校,宇和島南中等,大洲高校,大洲農業高校, 天竜高校,南宇和高校,八幡浜高校

活動報告

初回授業

教員・大学生コーチの自己紹介を行ったのち,東京大学博士課程1年の小関玲奈さんから,研究の紹介を行いました.
災害と都市形成史・居住地選択の関係をみる小関さんの研究は,高校生自らが地域の将来を考える防災地理部の活動と地続きであるといえます.地域のひとりひとりの理解や選択が,まち全体の災害への強さを形づくっていくことを改めて確認し,今年度の防災地理部の活動がスタートしました.

6/9(火)参加校: 宇和島東高校,宇和島南中等,天竜高校,南宇和高校

6/12(金)参加校: 大洲高校,大洲農業高校,八幡浜高校

防災地理部表彰規定

賞の考え方

防災地理部の活動が目指す以下の2つのステップに対応して、賞を授与します。

  • ステップ1:防災上の地域課題の把握と、その解決への取り組み
  • ステップ2:課題解決に向けたアプローチ方法の研究提案

賞の種類

  1. 地域活動賞:ステップ1の取り組みや気づきの視点を評価するもの
  2. 研究提案賞:ステップ2の斬新さや可能性を評価するもの
  3. 学生賞:コーチ役の大学生が今後に期待したい活動を激励するもの

賞の授与数

  1. 最優秀地域活動賞,優秀地域活動賞 各1チーム
  2. 最優秀研究提案賞,優秀研究提案賞 各1チーム
  3. 大学生賞 1チーム

*1, 2は復興デザイン会議審査員による評点をもとに重複なく授与.
*大学生賞は1,2を受賞しなかったチームから,大学生(防災地理部コーチ)の評点が最も高かったチームに授与.

発表方法

冒頭にスライド1枚で,発表のアウトライン(活動・提案の概要,下記の評価指標に対するアピール)を説明する

評価指標

1.地域活動
  • 1-1.活動の地域性:地域に根差した具体的な防災・復興活動となっていたか、またはなりうるか。
  • 1-2.活動の普遍性:他地域の減災・防災・事前復興デザインへの貢献や展開が期待できるか。
  • 1-3.発表の伝達性:地域や専門家にわかりやすい発表がなされていたか。時間内に発表を構成できていたか。
2.研究提案
  • 2-1.提案の専門性:資料・実験・調査・考察などの信頼度や完成度。
  • 2-2.提案の普遍性:他地域の減災・防災・事前復興デザインへの貢献や展開が期待できるか。
  • 2-3.発表の伝達性:地域や専門家にわかりやすい発表がなされていたか。時間内に発表を構成できていたか。

地域活動と研究提案の区別

地域活動賞,研究提案賞のどちらに該当するかは基本的に審査委員が判断しますが,審査してほしい賞の希望がありましたら事前にお知らせください. なお目安は下記の通りといたします.

地域活動
  • 地域に特有の課題を見出している.
  • 課題解決を目指すために,実践,アンケート・インタビュー調査を実施している.
  • 地域住民と連携し,議論や実践活動に取り組んでいるとなお良い.
研究提案
  • 課題解決,技術開発,システム提案をすること.提案が地域の事前復興にどうつながるのかを明示する.
  • 過去の災害や想定される災害から,具体的に対象を定め,課題を見出している.
  • 提案にあたり,資料調査や実験などに取り組んでいるとなお良い.

お問合せ

活動への参加・見学希望、その他お問合せがありましたらお気軽に以下のメールまでご連絡ください。
matsunaga[at]bin.t.u-tokyo.ac.jp (防災地理部担当: 松永隆宏)
(atを@に変換)