概要
都市・交通理論に関する研究論文を精読し,輪講形式で発表,議論をおこないました.
場所:対面・zoom
日程
発表
実施済みの回について,発表概要と資料・質疑の議事録をまとめています.
1-2:研究紹介1
Research Introduction 1
2:研究紹介2
Research Introduction 2
3:研究紹介3
Research Introduction 3
4:研究紹介4・業務紹介
Research Introduction 4
5:研究紹介5
Researh Introduction 5
実施せず
7-1:
The Value of Excess Supply in Spatial Matching Market
概要
ゾーン間で発生するOD需要を幾何ブラウン運動に従うとしたうえで,リアルオプション的な遅延オプションを考慮したモビリティサービスへの投資系列の将来的な組合せを評価する価値関数を計算する方法を提案した.また,投資系列の価値関数のサンプリング結果を教師データとしたRNNを分類機とすることで,大規模化した際の価値関数計算にも応用可能なように発展させた.
●発表資料
●議事録
7-2:
Competing by restricting choice: The case of matching platforms
概要
マッチングプラットフォームが顧客に対して提供する選択肢の数をあえて制限する,という状況をモデルで表現した.顧客にとって選択肢が制限されることのメリットとデメリットに対応する項が出現するため,顧客ごとに選択肢数の最適値が異なることが確認された.これにより,様々な顧客がいる環境では,マッチングプラットフォームが提供する選択肢の数をあえて制限することにより他のプラットフォームとの棲み分けを図れることが示された.
●発表資料
●議事録
8-1:
The multi-period incremental service facility location problem
概要
計画期間内の動学的な施設配置問題を0/1整数計画問題として定式化し、最適解の上界と下界を求めるラグランジュ緩和問題の効率的解法を提案した。問題の構造を利用した解法により、汎用ソルバーを圧倒する計算時間で精度の良い解を導くことを入念な数値計算で明らかにした。
●発表資料
●議事録
8-2:
Stable ride-sharing matching for the commuters with payment design
概要
ライドシェアリングにおいて,総旅行費用最小化を目的とした運転手と乗客の安定マッチング問題をDAアルゴリズムで実装した論文を扱った.乗客が運転手に支払う「迂回」に対する補償によって負担の分担を公正にし.かつ乗客が補償を行うインセンティブをもつ支払いシステムを設計している点が特徴である.
●発表資料
●議事録
9:
An Evacuation Decision Model based on perceived risk, social influence and behavioural uncertainty
概要
避難行動前のpre-evacuationを予測する研究は少ない.認知リスクを表現し個人の状態(normal, investigating, evacuating)を予測する既往モデルに,個人間の相互作用と行動の不確実性を加味して拡張したモデルを提案した.提案モデルを映画館での火災避難訓練に適用し,視認できる他者の状態の割合を認知リスクの項とすることで,簡易な相互作用を表現した.
●発表資料
●議事録
10-1:
Research on delay propagation mechanism of air traffic control system based on causal inference
概要
航空管制システム(ATC)における遅延発生,および遅延伝播のメカニズムを理解するための手法を構築した.時系列の因果ダイアグラムを作成する手法であるPCMCIアルゴリズムと極端事象測定メカニズムを組み合わせることで,大きな遅延にのみフォーカスした遅延伝播のメカニズム理解をおこなった.最終的に,遅延に影響を及ぼしやすい空港を判別する指標を作成した.
●発表資料
●議事録
10-2:
A dynamic discrete network design problem for maintenance planning in traffic networks
概要
交通ネットワークにおける維持管理計画のための動的離散ネットワークモデルを提案している。このモデルはベンダース分解を用いて解かれた。ネットワーク内のどの道路をどの期間にメンテナンスするかをリーダーが決定し、フォロワーは離散ネットワーク維持管理問題と同様に、ネットワークを通る自らの経路を最適化すると仮定される。ベンダーズ分解は、混合整数定式化を解いたり、遺伝的アルゴリズムを用いたりするよりも、良い解を速く見つけることができることが示された。
●発表資料
●議事録
11-1:
Parking in the city
概要
基本的な単一中心都市モデルに、「交通-駐車-土地利用」の相互作用を考慮する形で駐車場を導入した。駐車場が共有財産の場合、社会的最適配置は、駐車場が独占的競争価格である場合の均衡と一致する。個人所有駐車場の場合、均衡で最適が達成され、共有財産の場合よりも高い厚生が実現される。
●発表資料
●議事録
11-2:
Improved public transportation in rural areas with self-driving cars:A study on the operation of Swiss train lines
概要
オンデマンド型の配車システムが既存の鉄道の代替交通機関となり得るか分析した。一定のサービスレベルを維持するため、平均待ち時間が5分となるような車両運用(内一つは線形ネットワークでのみ適用可能)を想定し、オンデマンド型交通システムの運営コストをシミュレーションにより求めた。同時に、従来の鉄道の運営コストをモデルより求め、両者を比較するという手法を提案した。そして、ケーススタディとして複数の線形ネットワークに適用し、いくつかの地域では代替交通機関となり得ることが明らかになった。
●発表資料
●議事録
12-1
Interaction Pretext: Experiences of Community in the Urban Neighbourhood
概要
student ghettoizationが生じている地域における社会的紐帯の動的な形成プロセスを、interaction pretext(つながりを持つ些細なきっかけ)という概念を導入し記述した。その上で、activity levelと合わせて分析することで、lost, saved, transformedの3つのコミュニティ類型に代わる新たな4類型を提示した。
●発表資料
●議事録
12-2
Monopolistic competition model of spatial agglomeration
概要
空間経済学において,都市の空間集積を説明する際には内生性の考慮が重要である.本研究では,外部性に頼らず都市の内生的な価格相互作用と効用最大化理論のみによって空間集積を説明し,独占的競争モデルを構築した.また,集積の結果として二種類の異なる線形都市構造を明示した.
●発表資料
●議事録
13-1
Optimal fast charging station locations for electric ridesharing with vehicle-charging station assignment
概要
非個人所有のEVを題材に充電戦略を管理できる状況を仮定し,充電マネジメントを下位問題,と充電場所の配置を上位問題として二段階最適化をおこなった.ラグランジュ緩和やサロゲートアシスト最適化といった手法を用いて休会した.ルクセンブルクを対象に行った数値計算の結果,提案した充電マネジメントポリシーは既存の広く使われているポリシーよりも効率的なEVの運用を実現することがわかった.
●発表資料
●議事録
13-2:
A deep inverse reinforcement learning approach to route choice modeling with context-dependent rewards
概要
機械学習分野で発達した「敵対的逆強化学習」を経路選択問題に応用したモデルを構築し、実証分析によりモデルの有用性を示した。敵対的逆強化学習の枠組みを用いることで、従来の経路選択問題の課題であった、非線形関数で複雑な人間の行動を表すこと、また計算方法の効率化により計算速度の向上も見られた。
●発表資料
●議事録
14-1
Wasserstein generative adversarial networks
概要
GANの学習が不安定になる問題について,GANの目的関数である教師データの分布と生成分布の間の距離を位相の弱さという観点から解析した.また,弱い距離であるWasserstein距離を目的関数とすることで学習のスケジューリングの必要がなく,かつ,学習に失敗しづらいGANを提案した.
●発表資料
●議事録
14-2:
Evolutionary Implementation and Congestion Pricing
概要
道路混雑において,進化ゲーム論を援用したプライシング理論のポテンシャルゲームによる定式化をした.道路ごとに分離可能な価格形式とすると,非弾性需要下においても弾性需要下においても効率的なドライバーの配分が実現できることを理論で示した.
●発表資料
●議事録
15:
Discrete Convex Analysis
概要
組合せ最適化問題に対する効率的なアルゴリズムを開発するための統一的な手法である,離散凸解析という数理工学の分野について概観した.凸解析からのアナロジーによってL凸とM凸の二つの離散凸関数を導入し,L凸関数は劣モジュラ性,M凸関数はマトロイドと密接な関連があることを示した.さらに両者の双対性を示し,最小費用流や組合せゲームなど様々な問題を離散凸関数の最小化問題に帰着できることを確認した.
●発表資料
●議事録
16-1
A neural-embedded discrete choice model: Learning taste representation with strengthened interpretability
概要
個人特性による異質性を考慮したモデルの構築,モデルの予測精度の向上,解釈可能なモデルの構築,という3つの課題を解決する離散選択モデルを提案した.離散選択モデルのパラメータ学習にニューラルネットワークを用いることで,個人特性が効用に与える影響を何十もの相互作用を考える必要なく,柔軟に取り込むことが可能となった.
●発表資料
●議事録
16-2:
Learning Bayesian Networks with Thousands of Variables
概要
BIC指標に基づいて多変数Bayesian Networkの構造学習を可能とする手法を提案した。提案したアルゴリズムは、BICの近似値を指標として貪欲法で探索することで、親変数の数(in-degree)に上限を設けずに探索を効率的に進めるものである。既存のアルゴリズムでは100変数程度での構造学習が行われており、2000変数以上のデータに適用できる点で分野に貢献している。
●発表資料
●議事録
17-1
Iterative Methods in Combinatorial Optimization chap.5 Matroids
概要
組み合わせ最適化の教科書から,マトロイドによる解法を扱った章を取り上げた.マトロイドについて概説したのち,マトロイドの性質を利用して,重要な組み合わせ問題を抽象化し,効率的な解法アルゴリズとその正当性の証明について発表した.
●発表資料
●議事録
17-2:
Cooperative co-evolutionary algorithm for multi-objective optimization problems with changing decision variables
概要
決定変数が変化する多目的最適化問題において、決定変数を動的にグループ化する協調的共進化アルゴリズムを提案した研究。また、開発した手法の性能を検証するために、提示した手法を5つの一般的な手法と比較した。実験の結果、ほとんどのベンチマーク最適化問題において、多様性、収束性、解の広がりの点で本手法が優れていることが明らかになった。
●発表資料
●議事録
18:
Scheduled Service Network Design for Freight Rail Transportation
概要
混載型の鉄道貨物輸送の様々な要素を包括した鉄道貨物輸送の最適運行計画を求めるモデルを構築した。列車、ブロック、貨車のそれぞれの移動を記述する多レイヤ時空間ネットワークを導入し、コスト最小化という観点から混合整数計画問題として定式化した。さらに、条件を緩和し問題を解く効率的なアルゴリズムを開発した。数値実験の結果、従来のアルゴリズムと比較して、大規模なネットワークでも短時間で求解可能であることを示した。
●発表資料
●議事録