概要
都市生活学・ネットワーク行動学研究室で、2013年度夏学期の毎週金曜日、論文ゼミを行います。論文のエッセンスを発表するショットガン形式の15分の論文ゼミと,論文全体を発表する通常の論文ゼミ(1時間半程度)で構成されます。発表についての質疑、考察を行い今後の研究に役立てます。
日程
発表
#1-1
Behavioural decisions of travel-time ratios for work, maintenance and leisure activities in the Netherlands
目的地での活動時間/{(目的地までの移動時間)+(目的地での活動時間)}
で表されるTTRという概念を導入して、アクティビティパターン別に分析を行っ
た。HWHの間に他のアクティビティが入る場合は帰宅、通勤時間を全体から差し引い
たものを移動時間として計算した。結果としては例えば義務活動は余裕がないからなの
か、、TTRは小さく、
標準偏差も小さい。このとき、個人属性、空間属性、パターンなどを変数として
重回帰により
パラメータ推定を行った。
(Y O. Susilo and M. Dijst: Transportation Planning and Technology, 33:1, 19-34, 2010.)
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● 議事録
#1-2
MEUSE: an origin-destination matrix estimator that exploits structure
プランニングにおいて需要予測が必要になるが完璧なODデータの収集は
困難である。そこで住宅、商業地の行動データ+断面交通量データの組み合わせを使ってODを
予測する。いくつかの仮定をおき、MEUSEモデルをつくる。目的関数をOD交通量とリンク交通量の観測地
との差の二乗和として設定する。これを最小化しリンク交通量などを配分する。
(Bierlaire, M., Toint, P.L.:Transportation Research Part B, Vol.29, No.1, 47-60, 1995.)
● 発表資料
● 議事録
#2-1
Simulator of activities, greenhouse emissions, networks, and travel (SimAGENT) in Southern California
アクティビティモデルの簡単な系譜の解説を最初に行った。今日の活動パターンをどうするのか、逐次的に今後の行動パターンをどうするのか、決められた時間をどう活動に割り振るかといった枠組みがある。
その後SimAGENTといわれるミクロシミレーションモデルを構築し、就業値、居住形態、自動車台数、走行距離、時間配分泣交通量配分などを一度に推定している。
(Goulias, K.G., Bhat, C.R., Pendyala, R.M., Chen, Y., Paleti, R., Konduri, K.C., Huang, G., Hu, H.: the 91st Annual Meeting of the Transportation Research Board, 2012.)
● 発表資料
● 議事録
#2-2
URBAN TRANSPORTATION NETWORKS
均衡配分の基礎を扱う。まず均衡配分の概念から入り、その後数学的な最適化問題の基礎を導入したうえで、定式化された利用者均衡配分問題を解くことで利用者均衡の条件がみた満たされることを示している。
(Yossi Sheffi: Prentice Hall, 2-132, October 1985)
● 発表資料
● 議事録
#3-1
Managing evacuation routes
避難行動にの際に、道路容量やボトルネックを介しての制約条件のもとでどのような制御を行うことで円滑な避難ができるかを簡単なネットワークを用いて解析している。
(So, Sk., Daganzo, CF.:Transportation Research Part B, Vol. 44, pp. 514-520, 2010.
)
● 発表資料
● 議事録
#3-2
URBAN TRANSPORTATION NETWORKS chapter1~chapter3
均衡配分の基礎を扱う。まず均衡配分の概念から入り、その後数学的な最適化問題の基礎を導入したうえで、定式化された利用者均衡配分問題を解くことで利用者均衡の条件がみた満たされることを示している。
(Yossi Sheffi: Prentice Hall, 2-132, October 1985)
● 発表資料
● 議事録
#4-1
神戸市の街路空間再編プロジェクトと陸前高田スタジオ、関連と展望
神戸市街路空間再編プロジェクトについてプローブデータをもとに分析し、今後のデザインの方向性についてプレゼンテーションを行った。
(-)
● 発表資料
● 議事録
#4-2
Optimal strategies: A new assignment model for transit networks
公共交通の配分問題を十分に理論的な背景に基づいて行った。並行する路線において通常の旅行時間に加え、待ち時間などを考慮した一般化費用を最小化するように利用者が経路選択をするとした場合、待ち時間などを無視した場合に比べ、一般化費用が小さくなってり、より最適な経路選択行動を記述できているといえる。
(Spiess, H., Florian, M. :Transportation Research Part B, Vol.23, No.2, pp.83-102, 1989.)
● 発表資料
● 議事録
#5-2
A Hybrid Multi-Scale Approach for Simulation of Pedestrian Dynamics
歩行者流のミクロモデルには計算負荷が高い、異なる経路選択を表現できないなどの問題が、一方でマクロモデルは仮定が不自然である、相互作用を考慮できないなど問題がある。そこ"案内グラフ"、"案内場"を用いた統合モデルによって新しい歩交流モデルの提案を行っている。
(Kneidl, A., Hartmann, D., Borrmann, A. :Transportation Research C, 2013. (in press))
● 発表資料
● 議事録
#5-2
Prospect theory: an analysis of decision under risk, Econometrica
従前の期待効用理論ではリスクに対する感度、損失に対するリスク選好表現方法による感度の違いなど説明できないケースがあることを述べ新しい概念としてプロスペクト理論を導入している
(Kahneman, D. and Tversky, A.: Vol.47, pp.263-291, 1979.)
● 発表資料
● 議事録
#7-1
Representing and estimating interactions between activities in a need-based modelof activity generation
活動の発生を、潜在欲求が閾値を超えたときに発生するとし、活動ごとの相互作用、つまり他の活動により他の活動をすることの欲求が小さくなるといったことを表現している。
(Nijland, L., Arentze, T., Timmermans, H., Transportation, Vol.40, pp.413-430, 2013.)
● 発表資料
● 議事録
#7-2
What if you live in the wrong neighborhood? The impact of residential neighborhood type dissonance on distance traveled, Transportation Research Part D
居住環境について、好ましいところに住んでいるか、好ましくないところに住んでいるかというのが交通行動に与える影響が存在するとして離散連続モデルを用いて推定を行っている。
(Tim Schwanen, Patricia L. Mokhtarian, Transportation Research Part D, Transport and Environment, Vol.10, pp.413-430, 2005)
● 発表資料
● 議事録
#8-1
Modeling Route Choice Behavior From Smart-phone GPS data
ネットワークデータフリーデータとネットワークデータを結び付けるDDRという概念を用いている。ここでは実際に得られた位置データを使って計算を行っている。
(Chen, J., Newman, J., Bierlaire, M., Proceedings of the The 12th International Conference on Travel Behaviour Research (IATBR), 2009.)
● 発表資料
● 議事録
#8-2
Identification of Endogeneous Social Effects: The Reflection Problem
社会的相互作用には見かけ上そう見えるものと、真の相互作用をもつものがある。そこで内生効果、外生効果、相関効果をモデルに組みこみ線形、非線形モデルを構築し、準拠集団と個人属性から内生効果が識別可能であることを示した。
(Manski, C.F., Vol.60, pp.531-542, 1993.)
● 発表資料
● 議事録
#9-1
Modeling Dynamic Generation of a Choice Set in Pedestrian Networks
都市内での回遊行動について、あらかじめ選択肢集合を与えるのではなく、訪問したノードから選択肢集合を生成し、効用最大化と最適停止問題を掛け合わせた形で記述している。
(Iryo, T., Asakura, Y., Onishi, R., Samma, C., Transportation and Traffic Theory 2009: Golden Jubilee, pp.517-539, 2009.)
● 発表資料
● 議事録
#9-2
A unifying Framework for detecting Outliers and Change Points from Time Series
従前の外れ値、変化点検出手法に代わり変化点検出の遅れが小さく、かつ計算オーダーが小さくリアルタイム分析に適した手法を考案し、評価を行っている。
(Takeuchi, J., Yamanishi, K., IEEE transactions on knowledge and data enginerring, Vol. 18, No. 4, 2006)
● 発表資料
● 議事録
#10-1
Robust branch-and-cut-and-price for the capacitated vehicle routing problem
VRP(Vehicle Routing Problem)の解法として上位問題に輸送総距離最小化問題を、下位問題にできるだけ距離が短いルートを作成するColum Generation問題として定式化し、Cut Generationという手法を提案し計算の高速化を行っている。
(Fukasawa, R., Longo, H., Lysgchoa, E., Werneck, RF.: Mathematical Programming, Vol. 106, No.3, pp. 491-511, 2006)
● 発表資料
● 議事録
#10-2
A model of the vicious cycle of a bus line
バス運用における好循環、悪循環の仕組みを漸化式として定式化し、バス運用を適正に行うための分析を行っている。
(Asaf Bar-Yosef, Karel Martens, Itzhak Benenson: Transportation Research Part B, Vol. 54, pp. 37-50, 2013)
● 発表資料
● 議事録
#12-1
Hybrid Metaheuristics for the vehicle routing problem with stochastic demands, Journal of Mathematical Modelling and Algorithms
確率的に需要が発生する配送計画問題において複数のメタヒューリスティクス手法を組み合わせた手法を提案し計算時間の比較を行っている.
(Bianchi, L., Birattari, M., Charandini, M., Manfrin, M., Mastrolilli, M., Paquete, L., Rossi-Doria, O., Schiavinotto, T., Journal of Mathematical Modelling and Algorithms, Vol. 5, pp.91-110, 2006.)
● 発表資料
● 議事録
#12-2
A dual temperature simulated annealing approach for solving bilevel programming problems
NP-Hardな二段階計画問題における近似解として上位問題、下位問題それぞれに対し温度パラメータを導入した模擬焼きなまし法を提案している.
( Kemal H. Sahin, Amy R. Ciric, Computers and Chemical Engineering, Vol. 23, pp. 11-25,1998)
● 発表資料
● 議事録
#13-1
The location selection problem for the household activity pattern problem
時間窓付き配送計画問題を活動場所、活動時間などのアクティビティパターンの推定に応用している。選択肢を時間窓などの制約条件により絞り込み計算時間を減らしている.
(Jee Eun Kang, Will Recker, Transportation Research Part B, Vol.55, pp.75-97, 2013)
● 発表資料
● 議事録
#13-2
: Environmental Preservation, Uncertainty, and Irreversibility
開発か保全かという問題を不確実性を考慮した場合としない場合でどのような行動になるのかをリアルオプションという考えを用いて記述している。
(Kenneth J. Arrow, Anthony C.Fisher, The Quarterly Journal of Economics, Vol. 88, pp. 312-319, 1974)
● 発表資料
● 議事録