アクター数nからなる集合xで表される個人が、アクター数mの組織集合yに参加するネットワークを考える。これは、n×mの接続行列Aであらわされる。個人iが組織jに所属している場合はAijは1となる。Aの転置行列(A')は組織が個人を成員としている関係を示す。
A'Aはm×mの行列ができ、これは組織と組織の関係を共通に所属する個人の数であらわした行列であり、共通成員行列という。逆に、AA'によりn×nの行列ができ、これは、個人同士が共通に所属する組織の数を表した行列となり、イベント重複行列という。
アフィリエーション・ネットワークの中心性の分析には、二部グラフを用いる。二部グラフは同じ集合内の点の間に結合はなく、他の集合の点とだけ結合する二つの集合からなるグラフである。上の条件であれば、(n+m)×(n+m)の正方行列ができ、個人xと組織yの間にのみ結合がある。
アフィリエーション・ネットワークの中心性は、次数中心性・媒介中心性・ボナチッチ中心性について求められ、共通成員行列、イベント重複行列、二部グラフを用いる。
組織の中の指令系統、上下関係の明確な順序システム捉えるために、半束やツリーといった概念を用いて、順序関係を表現する。個人の組織への包括を視覚的・質的に分析できる。
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