羽藤>X_tはこの図p6ではどこ? 鈴木>ここでは表現できない 浦田>(2)式の説明をもっとしてください 鈴木>Qは1回の遷移での遷移確率.それを累乗して足すと,何度も遷移して巡り巡ってある非吸収状態を出た車がある非吸収状態に至る確率を表す. 羽藤>p11で状態はノードからリンクに置き換わる 月田>道路の混雑が激しいときにマルコフ連鎖として見ていいという事は,混雑が激しいと,いろんな選択をする人がいるから,確率が割れるということ? 鈴木>僕もよくわかってないが,混雑がないときは,最短経路を取ることが多いので,マルコフだと交通量が課題.混雑があると,車は混雑を避けるために色んな経路を通ることになるので,マルコフで説明できるという事だと思う. 羽藤>月田の問題に当てはめると?最短経路だけ通ってる状況だと,この方法論は有効性が高くないという事を言ってると思うが,歩行者だとどうか? 月田>道路が混んでるっていうのは,一直線の道路に車が1次元的にしか並べないから混んでるっていうのは分かりやすいが,歩行者は混雑していても最短経路で行けると思っていて,歩行者が遠回りしたいと思うのはどれくらいの混雑なんだろうと思った. 羽藤>回遊などを考えると,サイクリックが発生するからその場合はどうするかを考えるのが一つ.もう一つは,混雑そのものに着目すると,コロナ時代で人混みを避けるとすると,遷移確立にどう影響するかを考えると良い. 前田>全部は理解しきれなかった 羽藤>遷移行列使って無限回やるとリンク交通量が出てくるっていうのをしようとしてるってのは分かった? 前田>はい.過渡状態が何なのかよくわからなかった. 鈴木>過渡状態は交差点から交差点に移動してる途中の状態,発生源→交差点,交差点→吸収源も過渡状態.つまり,リンクが過渡状態. 羽藤>前田さんの問題で,地方と東京を交差点って考えると,IターンとかUターンとかの決定途中の状態が過渡状態.リモートとか居住地選択を考えると,リンクは物理的な空間ではなくなるので,道路交通量問題とは性質が変わってくる.しかし,居住地選択の問題をこれで表すのは意味がある. 前田>発生・吸収源と過渡状態を並列で扱うのに違和感. 鈴木>行列上では並列. 石井>昔の論文で,サイクリックの問題を扱っていて,それをプリズム制約で今は考えたり,OD選択が経路交通量に影響するというのが,この時点から挙げられているのがすごい. 出原>制約条件2つについて,イメージとしては先にOD表を考えてその間の配分を考えるのが一般的だと思うが,条件2で,OD間の遷移確率行列を考えたときにこれと矛盾の無いように遷移確率行列を作るというのは,何パターンかありそうだなと思った. 鈴木>実際の街路への適用で,その決定順序が逆転していて,遷移確率行列→OD行列の順になっている. 羽藤>道路交通量やODの何が観測可能かが状況によって違う.しかし,一方が分かれば,もう一方が分かるというのがこの論文の言ってること.鈴木君の問題だと,公共交通なので,OD交通量が分かっている.リンクの交通量は車両の容量問題になる.車両に何人乗っていた時に需要のODの方を求めなければいけない場合もある.ODを求める研究,路側の交通量を求める研究,遷移確率を求める研究があるが,それを抽象化したのがすごい. 飯塚> 羽藤>Fosgerauの双対のやつを読むと良い 浦田>何を観測して何を観測してないかに注意して読むと良い.混雑が著しいときというのは,異常値なので,僕らの問題ではODペアごとに交差点の遷移確率を与える場合の方を適用すると精度が良いと思われる.p27のトリップ平均所要時間は全トリップの平均所要時間?それともあるODペアの平均所要時間? 鈴木>ある一つの発生源を出発した車の平均所要時間を言ってる. 浦田>そうだね.その時,実際はある場所からいろんな場所に行くのに,そのトリップの平均所要時間はかなりばらつく.RLで,平均所要時間でverificationをするのは結構いいアイデアだが,発地ベースでしか分からないのが結構課題かも. 原>最初これを読んだときに行動モデルの考え方に凝り固まってると不思議な論文に見える.行動モデルでは発生モデル→配分の順問題だから.しかし,これは逆問題.遷移行列があったとき,ODはどうなってたでしょうということが考えられている.順問題か逆問題かどっちで考えているのかを意識すると良い.p32で書くOD交通ごとの遷移確率行列を一定で与えるのは当然問題がある.プローブデータがある今なら,これは改良できる.モデルを改良する場合と,観測を改良する場合と二つの道がある. 羽藤>コロナの感染経路がマルコフでできそう 原>それもう僕がやっちゃった 羽藤>軌跡の重なりあいの中でどこで感染するかを表すことができる.西村さんが取り組んでる.Fosgerauのを読むと,行動モデル的な考えから少し広げられる.