大山議事録 5/18 経路選択モデルレビュー ■メモ 1)Pre-trip型 2)En-route型(逐次選択,経路列挙無し) 1) Pre-trip型の確率的選択肢集合生成(選択肢のサンプリング)手法の紹介.MNL型選択確率にサンプリングバイアス補正項ln(q)で定式化?補正項は多項分布でq(i)まで書き下せる→q(i)(:経路iのサンプリング確率)をどう決めるか→迂回度で重みを定義し,その比で定義. 1)の利点→経路を明示的に表しているので,経路の重複・相関を考慮しやすい.GEVモデルで対処. 2) 2)は,再帰的な構造を利用して期待効用を確定していく.経路集合列挙を回避. Dial(1971)の配分→Van Vliet (1981)がリンク尤度の定義でロジットとの等価性を証明/佐佐木1965はマルコフ連鎖に基づく交通量配分→Akamatsu1996がロジット型との等価性証明 最新のRecursive Logit(Fosgerau2013)は行動原理を仮定しており,パラメータ推定を可能とした点で新規性 →1)に比べて経路相関の表現に難あり→原・赤松2014で選択肢の誤差構造を表すGEVネットワークを構築で,経路相関を表現可能とした ■質疑 羽藤 一時期はやったが,改めて見るとまだ色々できそう 大山 ZDDがでてるので列挙ができる.高速化できる. 羽藤 GEVネットワークはソーシャルネットワークに使えないか? サイクリックがある場合にnGEVがだめなの? 大山 そうです. 羽藤 どうにかできないか 大山 時間構造化ならできる.隣接ノードのG関数の関係式で,再帰的にG関数が定義できればOK. 三木 遷移確率を表しているだけ?経路ではないという解釈でよいか. 大山 GEVは概念上のもの.逐一選択しているというよりは. 庄司 CNLと概念は一緒? 大山 一緒. 後藤 En-route型は後ろから考えなければいけないのか. 大山 概念として目的地を考慮して,Pre-trip型と整合性とろうとすると,期待効用考えるなければならなくなる.僕も初めは歩行者やっていて,そこらへんよくわかってなかったが,En-route型は選択肢集合列挙を回避するというところがメイン. 福山 逐次リンク選択が何を指しているか?先のことも考える,ということで本当にいいのか. 庄司 マルコフ配分だとそうではないので,一概にそうとも言えない. 大山 経路非列挙型アルゴリズムが逐次リンク選択をベースにしているという意味 羽藤 避難はベルマンだとやはり厳しい.非常時だからこれじゃむりでしょ,というのは毎回言われてしまっている.時間割引率で表現しているといえるが,これでは厳しいかもしれない.conditionalで1つ,2つ先を読んで行動しますというgianさんのものがいいのかもしれない.ただ,そうしたときに経路選択モデルではなくなってしまうかもしれない. 目的地が確率的で避難をかけそうという気もする.ここは課題.まだやれることはある.ただ,inmplicitの方がかっこよいが. 首都圏は列挙できるのか? 近松 スパコン使っても,生きてる間には終わらないかもしれない.データセットをZDDで作成すればいける気もする. 大山 目的地設定せざるを得ない状況.限定された選択肢集合を仮定すること自体がそもそもよくないという考えもある. 近松 認知するかという確率と,実際にいるという確率で考える.ログを用いると,極端な場合の表現が可能である. 羽藤 経路もトリップチェーンを考えたら同じ.Bellmanでも.どこで打ち切るか. ネットワークの記述が,永遠の謎.これがなかったら,分野の固有性0.回帰でok,空間経済でokとなってしまう. *** 時間構造化ネットワークを用いた回遊モデル ■メモ サイクルを扱いたかった. OとDがあれば,時間構造化ネットワーク上に時空間プリズム制約ができる.プリズムの中で経路選択が行われる. 終端時刻が定義されているので,後ろ向き帰納法で価値関数を計算できる.(Fosgerau2013では無限期間なので行列計算) ■質疑 後藤 かならずOとD決まってなければいけないのか 大山 そう.価値関数が計算できないので.家から始まって家まで戻ってくる,というのはそこまで厳しくない仮定ではないかと考えている. 羽藤 ネットワークローディングのアルゴリズムなのか? 大山 そうです. 羽藤 リンクの交通量の計算できるということは,量と対応付けられて,θがリンク交通量から推定できる,ということになるのか. 大山 θというより,コストが推定できる.さらに距離とかがわかれば,θが推定できる. 羽藤 そのことがどのくらいすごいことか.未だやられてない. 大山 場所の魅力度が計算できるというのがよい. 羽藤 リンクの交通量が全部観測されてなければいけないのか? 大山 部分的でもよいと考えている. 羽藤 双子実験みたいにもできるのではないか.リンク交通量を使って,リンクコストと滞在効用を計算して,ということができる. 大山 リンク交通量を設定していくということか? 羽藤 そういうよりは,何回施行するかということ.発生交通量の方が重要になるだろう.Bellman型を用いて,乱数を用いて生成すればよい. 大山 行動モデルだと,リンク効用を仮定しなければいけないが,隣接リンクの相関もあるだろうし,データからそれを逆推定するべきというのもある.マストランスポーテ―ションプロブレムで,LPで綺麗に解けるらしいが,まだよくわかっていない.たぶんエントロピーを微分するとコストが出てくるとかいうのと同じか. 山本 使えますね.