############################ 発表者:児玉 論文: Kenneth J. Arrow, Anthony C.Fisher: Environmental Preservation, Uncertainty, and Irreversibility, The Quarterly Journal of Economics, Vol. 88, pp. 312-319, 1974 ############################ 位置づけ 将来における選択の可能性が留保される価値 不可逆性ダムを創る、森林を伐採する 論点 投資費用とかに不確実性を考えたときに投資判断基準に違いがあるか ・不可逆性だけが保全方針を与えている ・投資するかしないかを期待費用と期待利益の差分のみで投資判定を行っている now or never ➝不可逆性以外にも保留の基準に準オプション価値を導入する 不確実性のリスクをだれに負わせるか ➝期を設け、期末に明らかとなる当該期の成果が次期首の期待費用利益を与える構造 とした dを保全か開発か 国立公園を想定、保全したときに価値が生まれることを想定している 価値が生まれないのが今後 戸建をリノベするかしないかや賃料をとって住まわせるかにも使える 総利益をだして一期で開発したとき、しないときの期待利益を出す 次に不確実性を考慮して判定基準をつくる 第一期で開発したときの期待利益-しなかったときの期待利益>0ならば第一期で開発する 不確実性がある場合不可逆性が高いときには投資を控えた方がいい 不確実性があると全面開発が起こりにくくなる ユニットに分割 ユニットの開発利益が開発が進むにつれどんどんその利益が小さくなる ############################### ・不確実性はどこででたか 不確実性がないと確定的な値が入る ・集団の意思決定としてはいってくるのがわからない 多数の意思決定 不確実性を明示的に扱う 劣化の関数を道程するときのどれくらいモニタリング ・人口減少の不確実性があって リノベ、撤退があったときに撤退過剰よりも撤退不足 ➝古い住宅がずるずる残ることになる 不確実性を減らす政策があると違ってくる ・放置された空き家が外部不経済を与えるなら撤去が開発行為 というよりも昔に戻って建設という行為そのものが批判しやすい ・リノベをやると土地と持家がセットになってるときに賃貸にできる ベンチャーに貸してリノベ費用を回収する ・不確実性をだれが捉えるか.先々この土地が衰退するかどうかは考えない むしろ住宅ローンの方をリスクとみる.住宅ローンが変わるといっきに縮退する 可能性がある.インフラの場合は供給者側の理屈 ・住宅はリノベは貧困で、リノベしても住む気がおきない 結局こわしてということになりがち。鎌倉なんかだと成立しやすい。 本当に空き家がどんなものなのか見た方がいい.現実とマーケットの変数を 分けて絞った方がいい. ・不確実性が減ったら投資が増える.バストリガーなどはその不確実性を 契約で減らす。不確実性の方向が絞れればそれを減らせる。 不可逆性のリスクが捉えられているかはわからない。 ➝待った方がいいという結果の背景にあるのが不可逆性。開発されたときの 価値は常に0で保全したときの価値は不確実性がぶれて待った場合は+になって.. ・インフラの問題だと状態がよくわからないしリターンもわからない ダメージもわからない.どの不確実性をモデルに反映させるか ・意思決定者の問題。ある程度まとまった量があるはずで何割くらい開発するか しないかの話がある ・結局開発するための理論になってる。現実はなかなかうまく適用されてない ・理論系のところからしっかりやる ・建築の人が金融のこともしっかり考えるといいものになってくる