プログラム
概要
21世紀にはいってからしばらく時間が過ぎ,アジアの発展や高齢化社会の到来が私たちの都市社会においても本格的に計画の視座として据えられるようになってきました.社会的な諸相が大きく変化していく中で,パターナリズムでもリバタリアンでもない善き選択とは何か,計画を考えていく上で,都市における人々の選択行動に対するよりよい理解が今求められています.
都市や地域における未来の生活圏域の像を思い描くなら,都市計画,景観計画や交通計画を一体的に捉え,都市や地域の中で人々の善き選択のための条件をどのように整えていくべきかについて考えていくことが重要でしょう.こうした研究分野について,近年,NudgeやChoiceArchitectという概念整理が進められており,理論的には認知心理学や実験経済学,ゲーム理論の進展が,観測技術ではセンサーネットワーク 技術の急激な進化が,様々な政策の概念化とその評価を可能にしつつあります.本学校では,こうした選択理論の基礎となる行動モデルについて2日間の合宿形式でその講義と演習を通じて修得を目指すものです.全国各地から行動モデル的アプローチにより今日的な公共政策問題に切り込んでいこうとする学生諸君,若手研究者の皆さんの参加を,私たちはお待ちしています.
申し込み先
羽藤英二 hato[at]bin.t.u-tokyo.ac.jp
山田孝太郎 yamada[at]bin.t.u-tokyo.ac.jp
参加費:2000円(宿泊費別)
講義・演習資料
解凍の際のパスワードは参加者のみにお教えします.
日程
10月3日 1100-1800@東京大学本郷キャンパス工学部1号館15番教室
オリエンテーション(Jp)
- はじめに - 羽藤英二 (東京大)
- 講師挨拶 佐々木邦明(山梨大),山本俊行(名古屋大),倉内慎也(愛媛大),福田大輔(東京工業大学)
- 参加者の自己紹介
- ガイダンス 10分
- 質疑
基調講義(En)
I and Travel Behavior Model - Moshe Ben-Akiva 教授 (MIT)
講義(Jp)
- 行動モデルの基礎 - 倉内慎也 (愛媛大)
- データ収集とモデリングの考え方 - 羽藤英二 (東京大)
- モデル推定の方法 - 佐々木邦明 (山梨大)
- モデル研究の現状 - 山本俊行 (名古屋大)
パラメータ推定演習
都心回遊行動データを使ったモデル推定
GEV(MNL,CNL, NL), Mixed Logit推定のテクニック
※グループワークで行います.
※GAUSS, Rを使用します.
10月4日 0900-1730@東京大学本郷キャンパス工学部1号館15番教室
演習エスキース
特別講義(En)
Future of Behavior Models and Micro-Simulations - Moshe Ben-Akiva 教授 (MIT)
博士課程セッション(En)
- Exploring variation properties of activity-travel behavior - 力石真 (広島大)
- Evaluation of multimodal sharing service using PP data - 原祐輔 (東京大)
- Empirical Study of Subjective Well-Being and Travel Behavior Based on Hedonic Psychology - 中井周作 (京都大)
演習発表,講評および表彰(Jp)
※演習発表終了後に立食パーティーを予定しております
その他
宿泊施設は以下がお薦めです.
これ以外にも本郷周辺には宿泊施設がありますので,適宜ご予約ください.
フォーレスト本郷
(教員,学生とも割り引きがききます,徒歩3分)
森川旅館別館
(安いです,徒歩5分)
会場案内
東京大学本郷キャンパス工学部1号館14番教室
アクセス地図:http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
建物地図: http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_02_j.html
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